初めての着物体験
私は小さい頃から、気が付いたら着物を良く着せられていました。そう、自分で選んで着た訳ではなく、親に着せられていたのですね。もちろん、今思えば、それがとても良い経験になり、今の私があるための第一歩だったのかも知れません。七五三はもちろん、お正月にはウールのアンサンブル等も着せられていましたね。7歳の七五三の時の着物は、クリーム色の生地に、お人形さんの絵柄の小紋です。これは肩揚げ、腰揚げ解いて、20歳前にも何度か着た覚えがありますね。あ、中学3年だったか、高校1年の頃だったかあやふやですが、当時の同級生と鎌倉に初詣に行ったことがあり、その時もこの小紋に文庫結びでした。が、何せ母が着付けたもので、電車に乗っているうちに文庫が崩れ、鎌倉の駅で、通りがかりの方に直して貰ったことがありました。その時、「へぇ~、着付とか帯って、簡単に直せるモノじゃないのにスゴイ人もいるものだ!」と思ったのです。確かにそうですね。恐らくその方は、30代前半だと思われましたが、何処かで着付を習われた方だと思います。やはりそう簡単に文庫結びを直すなんて出来ないと思います。この後、1回着用し、20歳になったので成人式のために振袖を誂えてもらいました。当時の私は、着物よりもお小遣いで10万でももらった方がずっと嬉しかったですが、もちろん、この振袖は今も袖を詰めており、訪問着として着用していますし、この時にこの振袖を着て気に入ったために着物の道に進むことになった、大事な一枚でもあります。と、話は戻りますが、七五三の時に誂えた小紋ですが、何かのシミが付いたようでそれを母は長いこと箪笥にしまいっぱなし(--;今度は姪の七五三に直して着せたいと言っておりましたが、もう古いシミで、専門店に出しても無理だという返事で、でも勿体ないので、これは長襦袢として直してしまいました。昔は着物を着古して、長襦袢にしたり、そしてゆくゆくは赤ちゃんのおしめになったりと最後まで無駄なく使われていました。この着物のリサイクルのお話は、また次回にとっておきますが、小さい頃の着物体験の数々は、今の私の貴重な体験であったと感謝しております。