テーマ:KIMONO LOVE(433)
カテゴリ:本
本棚にあった本をふと手に取る。 「ひとりで着るきものの本」村林益子・著 昭和47年に二刷というから、30年以上前の本だ。 そういえば、昔むか~し、日舞をかじったとき、 家にあったこの本で、てきとー着つけをしたような記憶がある。 ぱらぱらとめくってみると、 きもの自体は、古くさく感じる柄もあるけど、 縞のきものとかは、当たり前だけど、今でも全然オーケーだ。 ただ、メイクとか、髪型なんかは、時代を感じる。 それに、記述の方が…… やたらとていねいで、しかも語りかける口調がなんとも。 お嬢さんや「ヤングミセス」が対象のようだが、 たとえば、 この写真のタイトルは、 「その日の朝では遅すぎる」 そして 「まあまあ、このすてきな晴れ着姿は? 五年後、それとも十年後のあなたでしょうか? 幼稚園の入園式といえば、きもの全盛。←そうだったの? へぇー。 でも、果たしてご自分で着られる方が何人いらっしゃるか? ……中略……「お母様ァ、キセテェ!」 ←このちっちゃなカタカナは何? とおさとのお母さんにお願いにいらしたり。 「奥さま、帯しめてェ……」と、お隣のお宅にかけこんだり。そんな情けないことにだけはならないように、今のうちからきものになれておきましょう。」 それから、振袖でトイレに行くときの注意には、 「あらあら、そんなに恥かしがることはありませんよ。……中略……こうしてきものの裾の中に、すっぽりと両袖をつつんで、腰紐で結んでしまえばもう大丈夫」 30年前には、まだ恥じらいというものが残っていたんだなぁ、と実感。 また、この著者の方は、晴れ着だけじゃなく、ふだんにきものを着て欲しい、というコンセプトで書かれているようだが、 スーパーの買い物かごをさげた奥さま同士の写真とか、なんかほほえましい♪ 一番驚いたのは、 ■買いものコーナー 「先日、あるO・Lの方からこんな相談をもちかけられました。 『先生、二万円ほどで、おしゃれ用のきものと帯などの一そろいがほしいのですが、この予算ではむりでしょうか?』」 30年前の話なのに!! 物価のこととか考えると高くない? 結局決めたのは、三千円のウールの反物だったけど。 お仕立てして、帯や何かを買って…… やっぱ、きものって敷居が高かったのね。 今なら仕立て代はぐっと高くなっちゃっているけど、 ネットを探せば1万円でもプレタのきものと帯がそろうし、 リサイクルでよければ、正絹だって買えちゃうし。 そう考えると、今はいい時代になってきた……ような気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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