テーマ:着物(543)
カテゴリ:本
図書館から借りてきた本☆
二冊目、読了。 「琉球布紀行」澤地久枝 松屋さん のきもの市で、久米島紬 や 宮古上布 を頭にインプットしたおかげで、 この本にもぐっと惹かれ、手にしたわけだけども…… 美しい琉球の布たちが、どのようにして織られていくのか、 その過程を追っていくうちにつきあたることは、 過去の琉球王国や薩摩藩、そして明治政府による過酷な人頭税 そして戦争の傷痕 ほとんどの織物が、過酷な税を納めるために織られていて、見事な織物も、 つい最近までは、産地の人々が自らまとうものではなかったこと。 今、私たちが目にする織物は、 第二次大戦のせいで、ほとんどの織物が一度、壊滅しかけて、 それを血のにじむような努力で、復興してきた人々のおかげであること。 このふたつはくり返し思い知らされました。 でも、そんな悲しい歴史を吹き飛ばすほどに布は美しく、 そしてそれを織り上げることに、情熱を燃やす人たちの物語には、耳を傾ける価値があります。 通り一遍の取材ではなく、何度も工房に足を運び、作り手との信頼関係の中で書かれたものであることも、この本の重みを増しています。 というより、本というのは、こうして書くのが本当じゃないかな、と思った。 澤地さんが、いかに琉球の布を愛しているかが、とてもよくわかる。 うらやましいのは、実際、本物を所有してらっしゃること。 そう。この本の唯一の欠点は、 自分も、紅型や、久米島紬や、芭蕉布や、宮古上布や、花織や…… が、ほしくなってしまうこと。(笑 とはいえ、よい本に出会えて幸せです。 ……だけど、この本、私が知らなかっただけで、着物人?のあいだでは、かなり有名な本なのですね。調べてみたら、今更ながら、あちこちで発見。 まあ、それも当然だと思う。とってもいい本だもん。 図書館のは単行本だったのですが、今は文庫化されてるようだし。 自分でも改めて買うと思います☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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