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カテゴリ:気まぐれ業務日誌
受付と外来のメッセンジャー役だった今日のおいら。
今日の外来担当医は、診察開始前から順番待ちの患者さんをたんまり受付けた診療部長と、 予約時間を区切るので出足は遅いが、診療は延々続くセクスィー先生のコンビ。 早い時間に受付た診療部長の患者さんのカルテが一冊、書類を書いてもらう為に医局の診療部長 の部屋提出中だったため、診療部長が外来を始めるために降りて来たのを見計らってから、医局 へ出向いた。 医局の診療部長の部屋に入ると、あれ?なんだかいつもと雰囲気が違うなぁ。。。。 ん???例の患者さんのカルテが無いぞ。。。。 ということは・・・医局にある!? 診療部長は個室を持っていて、部屋に書類等作成してもらうカルテを届けるのだが、出来上がった ものは医局の事務所用返却ボックスに入れてくれるので、この部屋にないってことは、つまり 出来上がったってことだよなぁ。 と、医局へ入る。 右手にドクター毎のレターボックスがあり、その奥に事務所用の返却ボックス(トレイ)がある。 医局のドアを開けるとレターボックスしか見えないのだが、3歩進むと返却トレイが目に入る。 ・・・3歩進んだ。。。。 うぞ!!!!! 事務所用の返却トレイが、見たこと無い光景になっている!!!!!!! トレイには、30冊近くもの外来カルテが山積みになっていたのだ。 な、なんでこんなにあるのー!? そ、そうか、確か昨日は診療部長の当直日。診療部長の部屋の景色がいつもと違っていたのも、 外来カルテが一冊も部屋に無かったからだったんだ!! 昨日の当直でこんなに仕上げたんだ。というか、土曜日にせっかち先生に頼まれて持ってきた カルテもあるってことは、つまり昨日の事務所の日直さんは一度も医局へカルテの回収に来な かったってことなんだ。 こ、このカルテの山から、外来受診に来た患者さんのカルテを探さないといけない。。。。 ってか、このカルテを回収していかなきゃならないのだ。。。。 ・・・ど、どうやって!? と、とても一度には持っていけない。二度でも無理かも。。。。 おいらは、暫しトレイの前に腰を下ろして座り込み、固まってしまった。 おいら:「マジかよー。」 小声でポツリ。。。 ちょうどその時医局には掃除に来たヘルパーさんが一人居ただけで、ドクターは誰も居なかった。 おいら:「あーん、もう。。。。バッキャロー・・・。」 と、ガチャっと医局のドアが開いたと思ったら、今日のもう一人の外来担当医のセクスィー先生 が入ってきた。 もうとっくに外来が始まっている時間なのに、まだ医局に居たんだ。 おいら:「おはようございます。。。」 入ってすぐ目の前でしゃがみ込み、視線を落として消え入るような声で挨拶するおいらに、一瞬 変なもん見ちゃった!ってな顔をしたセクスィー先生。 が、おいらが返却トレイの大量のカルテを見て途方に暮れていることが解ったらしいセクスィー 先生、冷蔵庫になにやらしまった後で、おいらの後ろに来たと思ったら・・・ セクスィー先生:「おい、(そのカルテ)半分持ってくか?」 おいら:「マジっすかぁ。ありがとうごぜーますだぁ。(←ほとんど泣き真似だっつーの!)」 おいらの横にしゃがみ込んだセクスィー先生の前に、遠慮も無くポンポンと返却トレイからカルテ を置くおいら。 セクスィー先生:「で?どこに置いておけば良い?」 おいら:「事務所。おいらのデスクに置いてくれれば良いです。」 セクスィー先生:「解った。」 そう言って、ほぼ半分(いや、多分ちょっと多めに渡した)のカルテを両手に抱え立ち上がると 先に医局から出て行ってしまった。 このやり取りを、流し台の片付けをしながら見ていたヘルパーさん、 ヘルパーさん:「いやだ、先生ったら優しい~~!!」 とっても感心したように、セクスィー先生を褒め、おいらに向かって同意を求めてきた。 ・・・でもねぇ、どうせ今から外来に降りるわけだし、おいらの哀愁漂う後姿を見ても手を差し 伸べてくれない程の人でなしだったら、それこそ問題なわけだから、そこまで褒め称えるのも どうかと思うけどなぁ。。。 ま、敢えておいらの心の声はヘルパーさんには伝えずに、おいらも残ったカルテを持って立ち 上がり、医局を出た。 と、あー、ちょうど医局のもう一つの出入り口にセクスィー先生が鍵を掛けようとしているシル エットが!!!(医局に不審者が侵入しないように、医局エリアには必ず施錠するようになって いるのだ。) おいら:「あー、待った待ったー!(鍵)閉めないでー!」 おいらの声に気づいたセクスィー先生が、ドアを開けて待ってくれた。 よ、良かったぁ。両手がふさがったこの状態で、制服のポケットにぶら下げている鍵を掛ける 面倒たるや! セクスィー先生が開けてくれていた医局エリアのドアを出て、鍵もセクスィー先生に閉めてもらう。 お互い誰のカルテを持っているかカルテの背表紙に貼ったネームは自分じゃ見れないほどの カルテの山を抱え、よたりながら3階の職員専用階段の扉の前まで来た。これまた鍵を開けて もらい、閉めてもらい、1階まで降りると、この扉には鍵はないので、おいらが足で おいら:「うおりゃー!」 と勇ましく重い扉を蹴り、事務所のドアもセクスィー先生が肩で開け、やっとおいらのデスク まで辿りついた。 セクスィー先生:「どこに置く?」 おいら:「その先、先輩のデスクで良いっす。」(おいらのデスクはすでにいろんなカルテが 置かれていたのでスペースが無かったのだ。) 手にしていたカルテを山積みに置き、セクスィー先生は外来診察室へ向かったのだが、 さて、さっき3階の廊下で、お互いに持っていたカルテの背表紙のネームは自分では確認出来な い体勢だったから、立ち止まって相手が持っているカルテを確認しあったのだが、おいらが探し ていた診療部長の患者さんのHさんのカルテは、どちらも持っていなかった!! こんな大量なのに、どしてこの中に無いのー??? 後輩さん:「す、凄いカルテの山ですねぇ。」 おいら:「そうなんだけど、無いんだよー。おいらが探しに行ったカルテ。」 後輩さん:「誰のです?」 おいら:「Hさんって患者さん、診療部長の診察で今日受付5番目なの。」 後輩さん:「あー、それなら、外来始める前に診療部長が持って来ましたよ。」 おいら:「え゛?そ、そだったのー?」 ・・・な、無いわけだよ。診療部長が自ら持ってきただなんて。。。。 だったら、他のカルテもちょっとくらい事務所に持ってきてくれても良いのにーーー。 とはいえ、自ら申し出てくれたからと言って、ドクターをカルテ運搬員扱いするおいらも、なか なかどうして、強気な事務員だこと! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年01月20日 07時24分27秒
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