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カテゴリ:気まぐれ業務日誌
月初めで入院入力が佳境だというのに、受付の後輩さんから呼ばれてしまって受付に出向くと、
うぎゃ!!! モンスターが居るじゃねぇか!!! おいら、担当でもなんでもないのに。。。どしてこういうのに巻き込まれるタイプなのかちら。 発端は先週の土曜日だった。 おいらと後輩さんとの受付コンビの際にやって来たセクスィー先生の患者Sさんの母親。 入院会計の際に催促をされたのが、二週間前に依頼された診断書の件だった。 確かに書くのが難しい(時間を要する)診断書だったため、シルバーウィークを挟んでしまった ことと、先生の医局のデスクには十何枚もの書類の依頼があって、順番に処理するためお時間は ある程度頂いていることを話し、 おいら:「催促いただいた旨、必ず申し伝えます。」 とお約束したのだった。 が、実のところ、セクスィー先生は、全然順番どおりということはなく、早く書き上げることが 出来る簡単な書類を先に書いて、厄介なSさんの診断書は後回しにしていたのだった。 だからおいらが、この日家族から催促があったことをメモしに医局に行くと、 雪崩にでもあったかのようなのデスクの真ん中にポッとあいたスペースに、Sさんのカルテが ポツンと一冊鎮座していたのだ。 『催促ありましたので早めに作成願います。時間を要する診断書である旨は伝えました。』 とメモに付け加えておいた。 月曜に出勤した際目にしてもらえるだろう。。。 案の定、月曜の外来の合間に書く気になったのだろうか。 医局にあがったり、食堂に食事に来る際にもカルテを持ち歩いていたことには気づいていたので、 おいらはそれ以上催促することはしなかった。 火曜は公休だったのだが、次の日に書類はすでに家族に渡されたことは後輩さんから聞いた。 が、その日の夜にトラブル発生! 病棟でSさんの家族に捕まってしまった後輩さんが、血相を変えて事務所に戻ってきた。 しかも手には、セクスィー先生が書いて家族に渡した診断書が!! なんと家族は、その診断書にケチをつけてきたのだ。 それを病棟で遭遇した後輩さんに、『書き直せ』と押し付けてきたという。 後輩さん:「しかも見てくださいよ、これ!!添削してるし!」 え?うそでしょ? 見ると確かに、先生がびっしりと書いた文章が何箇所も鉛筆で塗りつぶされていた。 しかも、ご丁寧に自分で作成した文章まで用意していた。 こ、これをセクスィー先生に渡せというのか!?そしておいら達に事情を話せというのか? 家族がまだ病棟にいる間に、直接先生と話してもらったほうが良いのでは!? と急いでセクスィー先生に電話すると、 セクスィー先生:「もう何度も電話掛かってきて(オレは)応対してるんだ。(あっちは)好き 勝手なこと言って!」 ・・・セクスィー先生、超オカンムリ。。。 おいら:「先生、今どちらですか?」 セクスィー先生:「・・・2階。」 おいら:「伺います。」 添削された診断書と、新しい白紙の診断書用紙、そして家族が書いてきたメモを持って2階へ。 ナースステーションに入ると、電子カルテの前のセクスィー先生、すでに目が怒ってるし。。。 ってか、おいらを睨まなくてもいいだろうがよーーー。 セクスィー先生:「これ一枚書くのにどんだけ掛かると思ってるんだ!一時間は掛かる書類だぞ!」 ・・・お、おいらを指差して怒るなよー!おいらがモンスターじゃないんだから! セクスィー先生:「そもそもわたしが書いた書類だと『金』がおりないなんて、どうして 言えるんだ? そんなことはないんだ。」 確かに。診断書に関しては先生のほうがプロだものね。解かってるよ。それに、素人の母親が ドクターが書いた診断書に意見すること自体、間違ってる。 セクスィー先生:「あの母親、オカシイだろう!」 ・・・セクスィー先生、怒りがおさまらないみたいだな。。。 おいら:「どうどう、解かるから。気持ちは解かる。でも、ここでおいらに言ってもしょうがないから。 家族が今4階に面会に来てますけど、直接お会いになったらどうです?」 セクスィー先生:「会う必要なんてない!」 ・・・あーあ、ダメだこりゃ。。。 セクスィー先生:「そりゃオレだってなぁ、患者のためになるように書いてやりたいさ。 でもだからって、母親が『これを書くな』だの『こう書いてくれ』だの言うのはおかしいだろ。」 ・・・だったら直接そう言えよ。 おいら:「だったらどうすんの?書き直さないの?」 セクスィー先生:「・・・・書くけど!」 なんだ、結局書くんじゃん。 おいら:「(書類)医局に届けておきますね。」 セクスィー先生:「・・・ああ。」 これが、前日の話。。。。 その母親が、今日も受付に現れたのだ。 で、後輩さんがおいらを呼びつけたというわけ。。。。 な、なんで???? 後輩さん:「あちら(←おいらを指し)が、昨日セクスィー先生に話して書類を渡しました。」 母親に説明している後輩さん・・・。。 テメー、おいらを売ったなぁぁぁ!!!! それから延々、この母親からセクスィー先生への不満をぶつけられることになったおいら。 ・・・ ・・・・・・・ ・・・・・・・・・ つらつらと、持論を展開する母親。。。。 口出すタイミングも与えないような弾丸トーク。。。 さすがのおいらも、何度もキレそうになった。。。。 だってさ、だって・・・・ 『あんな書類、ちゃちゃっと書けるのに、どうしてこんなに時間が掛かるわけ?』 だの、、、 『前医の書いた前回分の書類を書き写して、後は数行書き足すだけじゃないの。』 だの、、、 『あんな書類に○円も払うんだからしっかり書いてくれなくちゃ。』 だの、、、、しまいには、 『だから先生に言ってやったのよ。書き直すからって二枚分診断書料は掛かるのかしら?って。』 くそったれババァ、言いたい放題。 しまいには、、、 『なんなら転院したっていいんですよ。』 だったらとっととそうしてくれよ!!!!! でもおいら、医事だからそんなことは決して言えない。。。 ただ、これだけは言っておいた。 おいら:「医師も『患者さんのためになるようにしたい。』とは申しておりました。ただ、これだけは ご理解ください。医師もプロです。診断書に関してはお母様よりはずっと心得ております。 そして、本来書き直すということはあり得ないことだということ。それでもご希望に沿うようにと 受け入れたのですから、お時間だけは少々頂きますこと、ご了承ください。」 ・・・ほんとは、『医師しか書くことが許されない診断書に素人が添削するだなんて言語道断!』 とでもいってやりたかった。 『今の台詞は、あんたの子供の治療してる人間に対して言うことじゃないだろう。相手も心がある ニンゲンだぞ。』 そう言いたかった。。。 でも、おいらはそれを言っていい立場ではない。。。 前日は、激高していたセクスィー先生を、『どうどう。』となだめていたおいらだったけど、 今日はおいらを誰かなだめてくれーーーっ! 母親が病棟に上がって1時間後、往診に行っていたセクスィー先生が戻ってきた。 おいら:「せんせ、今日は4階に行かないほうが良いかもよ。」 セクスィー先生:「何でだ?」 おいら:「Sさんの母親来てっから。またいろいろと受付で言ってった。おいらまでキレそう。」 セクスィー先生:「あの母親は、何でも自分の思い通りにしたいってタイプなんだよな。」 昨日とは違って、淡々としていたセクスィー先生。 ・・・ おいらは直接応対してしまったからな、今日はダメだァ。 はぁ、なんてついてない月初めなんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年10月05日 00時29分36秒
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