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新型コロナワクチン 遺伝子ワクチンによるパンデミックの克服 [ 杉本 正信 ] 価格:1,540円 本のソムリエさんが紹介されていたので、そのまま紹介です。 【内容と感想】 ■著者は、アストラゼネカと同じウイルス ベクター(VV)ワクチンの開発に 取り組んだ経験のある研究者です。 40年間もの基礎研究を経て エボラ出血熱で実用化されていた ウイルスベクター(VV)ワクチンが、 新型コロナウイルスのワクチンとして 数千万人単位で接種されているのです。 同じようにファイザーのmRNAワクチンも HIV感染症ワクチンとして臨床試験が 行われていましたが、初めてヒトに 大量に接種されることになりました。 研究者なので、淡々とワクチンの仕組みや、 公表されていないワクチン単価などを 教えてくれるのがありがたいところです。 ・一回接種あたりのワクチンの価格は、 アストラゼネカ社のVVワクチンは 約4ドルですが、ファイザー社のmRNA ワクチンは約20ドル、モデルナ社の mRNAワクチンは約30ドルということです(p9) ■ファイザー社のmRNAワクチンも アストラゼネカ社のVVワクチンも 遺伝子を使ったワクチンです。 いずれも新型コロナウイルスの スパイクタンパク質を作るように 遺伝子レベルで設計されています。 mRNAワクチンは、DNAがタンパク質を 作るために転写して作るmRNAを 人工的に作ったものです。 ウイルスベクター(VV)ワクチンは、 遺伝子の運び屋(ベクター)として アデノウイルスの中に抗体の遺伝子を 埋め込んでいます。 ■著者が強調するのは、副反応が まったくないワクチンは存在しない ということです。 新型コロナウイルスの死亡率は 30代、40代が0.1%、50代が0.4%、 60代が1.7%、70代が5.2%、 80代以上が11.1%です。 アストラゼネカ社のワクチンでは 2020万回接種で血栓症が79件で 19人が亡くなっています。 血栓症の死亡率は、0.0001%です。 メリットとデメリットを考えれば、 天然痘など多くの感染症を撲滅した ワクチンを打たないという選択肢は ないように思えます。 ・ジョンソン&ジョンソン社のワクチンが 680万回接種されており、うち脳の静脈に できる珍しい血栓症の報告が6件で1人が 亡くなっています(p51) ■感染症ウイルスは兵器として研究されており、 感染症がアステカ文明の消滅を早めたように ウイルスは人類を絶滅させる可能性を持っています。 核兵器に対して、弾道ミサイル防衛システムが 開発されているようにウイルス兵器に対して、 遺伝子ワクチンが開発されているのでしょう。 中国から新型コロナウイルスが拡散したのは 残念なことではありますが、中国発の 新型ウイルスに対し1年でワクチン開発できた のは朗報だと思いました。 杉本さん、 良い本をありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.08.15 10:38:09
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