「ぼくの好きな先生」銀座テアトルシネマ
「ぼくの好きな先生」という映画を観てきました。ドキュメンタリーのフランス映画です。マイナーな映画なので人はあまり入っていませんでしたがとてもホノボノとした良い映画でした。下は三歳から上は十一歳までの一クラスしかない学校で、ロペス先生に色々なことを学んでいます。フランスの田舎の大自然の中で、人々は伸び伸びと生きています。ロペス先生は五十代半ばのジャン・レノに似た感じでとても暖かみのある先生です。子供達に対してどんなことでも真っ正面に向き合って問題を解決していきます。 十歳同士のジュリアンとオリビエが喧嘩したときも二人をイスに座らせ理由を聞きます。ジュリアンが「休み時間、ゲームをしていてオリビエが下級生を突き飛ばしたんだ。それを僕が止めに行った。」と言います。ロペス先生はオリビエに「小さい子はまだわからないんだからムキになることもあるだろう。それを君が本気になって向かっていってはいけないよ。わかるだろ。」オリビエはジッと黙ったままです。「ところで君たちは最近、教室で力くらべをしてるみたいだな。どちらが強いか競ってる。それが調子に乗って度が過ぎてついムキになってしまう。違うかい?」二人はジッと黙っている。「君たちは年齢も同じで体格もよく似ている。二人とも体力がある。でもそれを競う理由はあるかな?意味のないことだ。そんな君たちを下の子が見ていてどう思うかね。模範にならなくてはいけない。」黙り込んでる二人。ロペス先生はオリビエに「君はジュリアンになにか言いたいことがあるんじゃないかな。」ジュリアンは不安そうにオリビエを見る。「今なら言っても良いんだよ。先生がいるから言えるだろう。」オリビエは口を開き、「ジュリアンが僕をバカにするんだ。」今まで我慢していた目からボロボロっと涙がこぼれる。 二人はお互いの気持ちが解り合え、心が開け、和解が出来た。 この二人はきっと一生、親友同士になるのだろうなと感じた。特に大事件が起きるようなこともない映画なんだけれどとっても良い映画だなと思いました。ビデオになるかどうかわからないけれどいろんな人に見てもらいたいと思いました。11月28日までやってるそうです。 じゃ、またね。