心に響き、じわーっと胸がいっぱいに
竹善さんの声で聴く、「人生に乾杯を!」もう何十回聴いてんねん!と思うほど毎日毎日聴き続けております。今も・・・。この歌を聴いて、あんなことこんなこと思い出して涙する人、とっても多いんだろうな。私もこの歌を聴いていると、どうしても仕事で一番苦しかった頃を思い出す。40年の仕事のうち、約30年は子どもたちの担任としてそりゃ、悩んだことは山ほどあるけど、楽しいことの方が多くてこの歌を聴いていても、その頃のことはいっさい思い出さない。だって、悩むことすらも、楽しかったという思い出なので。しかし、管理職になると違う。どんな仕事でもそうなんだろうけど、それはそれは多様な仕事、思いがけないような、どう対応していいのか分からなくなるようなことも次々起きる。大量の仕事の処理であたふたして焦っている真っただ中にも叫びたくなるようなことが襲いかかる。真面目に頑張れば頑張るほど、任される仕事も増え、自分の頭の容量では、全く足りない状況になり。人前では、「ああ、私の脳みそはゲゲゲの鬼太郎の下駄の音状態やのに~」と笑っていたけど。一番苦しい頃は、仕事の処理が追い付かないけど最終電車に間に合わないと大変なので、やむなく片付けて帰る、そんなことが続くことが多くて。周りからは、「ほんとに仕事が好きやねんから」「頑張りすぎや、無理せんとき」とか、たくさんたくさん言ってもらうのだけど、「好きで残っているわけないやん、泣きたいほど家に帰りたいのに帰れないだけやん・・・」と、心の中でいつも思っていた。最終電車を待つ駅のホームでは、「バカ~!!」と思いきり叫びたい衝動を一生懸命我慢していた。電車がくると必ず、乗客が一番少ない最後方の車両に乗る。2、3人の人しか乗っていないのに、「ついてない・・・」と思う。たまに車両に自分だけのことがあり、その日は「ああ、よかった、今日は運がいい」と思う。一人だけでいたくて、他の人がいると気になって仕方がない。特にひどいときは、乗り換えてやっと最寄りの駅まで着いた後本来家までは10分少しで帰れるのだけど、足が前に出なくて30分かけてやっと到着する。精神状態のバロメーターがあって、基本的に竹善さんの音楽を聴きながら電車に乗っているのだけどSING LIKE TALKING の「Season Of Change」を聴いたとき、涙がぽろぽろ出てきたら、ちょっと注意信号。でも、その一番ボロボロの時は、音楽をいっさい聴きたくなくなる。何日も何日も、いっさい聴きたくない。そんな状況に陥ることが頻繁にあった頃のこと。その頃を思い出しては、ああ、本当に苦しかったなと。その頃から、持病の痛みも悪化して、毎日3~4回痛み止めを飲まないと仕事にならない状態に。それ以来もうずっと、薬の量は、減らせなくなってしまった。そして、そのことだけでなくもう一ついつも思い出すのが定年を迎え、いろいろな仲間に、お疲れ様会をしてもらったのだけど特に親しくいつも支えてもらっていた、元同僚でもあり上司でもあった先輩が退職祝いをしてくれて、思い出話をいろいろしつつ、お開きになったところで、「あんたは、本当によく頑張った!」と強く抱きしめてくれた時、多分、その言葉が一番欲しかったんだろうな、一気に涙が溢れて、号泣した。その夜のことを思い出す。でも今は、それが思い出となり、自分の仕事に一生懸命向かい合ってきた生き方は間違っていなかったし、自分の誇りにもなっている。今は、こんなにのんびりしていて、いいのかなとつぶやくたびに「人一倍頑張ってきたんだから、それでいいんや」と誰もが言ってくれる。だからこそ、今はゆっくりしながらも、自分が積み重ねてきたことを少しでも役に立てることができたらと思って、時々いろいろな場で、自分の経験や実践を楽しく伝えていくことができている。若い先生たちに、「楽しい保育をすごくやりたくなってくる」と喜んでもらえることがとても嬉しい。そんなこんなで、この竹善さんバージョンの「人生に乾杯を!」の歌は、いろいろな感情を湧きあがらせてくれたり、今の自分に自信を与えてくれたりする。素晴らしい歌と、素晴らしい歌声に乾杯を!だな~なんか、きれいにまとまりすぎてしまった感じ?さて、本日も、保育の学習会に行ってきます。