協調性
これまでもこれからも、トレーニングはきっと続けていくのだから、もう好きなメニューしかしないと決めて5年。走ってばかりのときもあるし、筋トレに傾く期間もあれば、‘戦士の休息’と、都合よく解釈して、しばらく何にもしなかったりも。以前は走り過ぎて筋肉が落ちたらどうしよう、腕ばっかり筋トレして、見た目のバランスが悪くなったらどうしよう、といろいろ心配し、あまり気の進まないメニューもこなしていました。でも、例えばペットボトルのフタを開けるのだって、実は足の先から頭のてっぺんまで、全身の筋肉が協調して働いているのです。そこからすれば、走ってばかりだって、極端な話、ダンベルで二の腕カールばかりしていたって、本当は全身ほどよく鍛えられるはず。ブームに乗って始めた朝晩のランニングで、ふくらはぎだけがどんどん太くなってしまった人。実は協調性が足りていません。使うべき筋肉が協調して働くと、気持ちがよいからすぐ分かる。つらいだけで、なんだか気持ちよくないトレーニングは見直してみる必要あり、ですねっ。そんなことを考えながらの朝ラン中、信号待ちの交差点。同じくランニングスタイルのおっちゃんも、青になるのを待っているのかと思いきや、手をあげてタクシーを止めると、さっと乗り込んで、走り去ってしまいました。急な用事でも思い出したのでしょうか?それにしては全然あせった様子もなかったし。たぶん最初から「無理をしない」と決めていたのかな。この連日の猛暑、途中で無理だと思ったら早めにやめて、タクシーに乗って帰ろうと、ポケットに1000円札1枚しのばせて、走りに出かけたのかもしれませんね。きっと若いころ、部活で無理をさせられたりした中から、自分にとっていちばん心地よいペースをつかんだのでしょう。おっちゃんは筋肉だけでなく、心と体の協調性も手に入れた、大人の男でした。今週末は均整東京支部のみんなと箱根旅行。こんなとき、20代までなら確実にトレーニング用具を持っていって、2日目の早朝、山の中を走っていたでしょうけれど、心身ともに成長した今、しっかり戦士の休息、楽しんできます。