空
一度「できた!」と宣言したのですが、実はまだ百発百中ではないのです。懸垂から一気に鉄棒の上に上がる技。できたときとできないときとを比べると何が違うのか、考えてみました。ひとつ気がついたのは、視線の先。できないときは、「あとほんの少しで上がれるのに〜っ!」と、越えられない手もとの鉄棒を見ている。できたときには鉄棒の、ずっと向こうの空見てる。だからといって、今度は空を意識しすぎると、力んでしまって、また失敗。鉄棒にぶら下がったときから、鉄棒の上で気持よく空を見ている感覚に、実際の動きを合わせていく。自転車に初めて乗れたときにも、いつもの友達と一緒に、補助輪なしで駆け回る光景が、まず頭にあって。派手にこけて、膝をすりむいたり、ハンドルに胸をぶつけたりしている実際の自分を、だんだんと合わせていったはず。「夜明け前はいちばん暗い」っていいます。何かをあと少しで突き抜けられる、ほんの一歩手前がいちばん苦しい。ただ、朝日が昇る前の暗い空の下って、なぜか居心地がよく、なかなか夜を明けたくなかったりもしますよね。梅雨空の毎日に入りました。四季があり、いろんな空が見えることに感謝しつつ、今朝も鉄棒、チャレンジしてきます。