視線をはずすと
道の向こうから歩いてくる人や、走ってくる自転車を避けようとするとき。相手と目が合い、なぜか二人とも同じ側に避けて、また逆側に避けて……とやっているうちに、結局ぶつかりそうになり、気まずい思いをすることってありますよね。ぶつからないようにするには、相手と目が合ったら、先に視線をはずすとよいのです。こちらの進む方向を察知し、相手から避けてくれます。全体としてよい状況を実現するために、視線をはずす。施術のあとにお薦めする、自宅で続けてほしいエクササイズ。回数や頻度はあえてお話ししない場合も。「毎日、30回して下さいね」と伝えてしまうと、「毎日30回こなしている姿」と目が合ってしまいます。夜、布団の中でエクササイズのし忘れに気づいたら、布団から出て1回だけして、その日はOKにすればいい。思い切って、「あ、今日は戦士の休息日だった」ってことにしてもいい。「がんばり続けている姿」から視線をはずすと、その先に「理想の体調を得た姿」が見えてきます。問題や課題と目を合わせると、その解決・実行ばかりにとらわれる。少し視線をはずすのは、逃げではなく、はずした視線の先に、問題も課題も溶けてどこかへいってしまうくらい大きな、引き寄せたい未来があるから。お腹が空いたので、あるとんかつ屋さんへ。運ばれてきた厚切りヒレカツ定食と、しっかり目が合ってしまいました。テーブルに置く直前、サッと下げる店員さん。「なぜ!?」揚げ過ぎたカツに気づいたのでした。揚げた人の代わりに謝り、厨房へ作りなおしの依頼に。はずしてくれたヒレカツ視線の先には彼女の、素敵な未来が見えた気がしました。「かわいいフリー素材集|いらすとや」さんより