日本型組織の病を考える

2018.09.22

(15)

テーマ：仕事しごとシゴト(23704)

カテゴリ：生活の糧（それを人は仕事と言う）

やっと一週間が終わりました。
特に、今日は、おいらの失策でトラブルになりそうなところを、部下のファインプレーに救われました。
親方さん同様、優秀な部下に恵まれているおいらです。

さて、今日の夕刊です。
文部科学省の次官らが、部下が贈収賄で逮捕されたこと、また、接待の場に同席していたことなどから、辞任に追い込まれました。

そんな中、読んだ本です。
前厚生労働省事務次官村木厚子さんの新作です。

村木厚子さんと言えば、雇用均等・児童家庭局長に就任されていた時に、障害者団体の郵便料不正事件に加担したとして逮捕・起訴された方です。

その後、検察のストーリーのでっち上げでの逮捕であり、担当した検察官が証拠のフロッピーディスクを改ざん（当該検察官は逮捕）していたこと、などが次々明らかになり、無罪を勝ち取りました。

非常に芯の強い素敵な女性だと思います。
まだ、講演会などはお聞きしたことがないのですが、機会があればぜひ聞いてみたい方の一人です。

さて、「日本型組織の病を考える」という内容の本です。
国家の暴走に巻き込まれて逮捕・拘留されたことを通じて、どうして検察という組織が村木さんの逮捕というストーリーを描いてしまったのか、そしてそれが組織として止められなかったのか、などが冒頭に書かれています。

付箋がついているのは、なるほどなぁ、と思った記述があるページです。

ある会合で、誰かが言っていた言葉です。
「０を１にするのはNPOの力。理論武装して１を１０にするのは学者の力。ペイする範囲内で１０を５０にするのは企業の力。そして誰でも利用できるように５０を100にするのが行政の力だ」
この「５０」を「１００」にする行政の力が、公務員の仕事だというわけです。

海外でセクハラが問題になっている時に、庁内でセクハラの研究会を立ち上げる時にも、研究会の名称に「セクハラ」とつけると週刊誌ネタになるので財務省が難色を示したので、「非伝統的分野への女子労働者の進出に伴うコミュニケーションギャップに関する研究会」という素晴らしい名称を考えられたことなど、非常にセンスがある方だと思います。

さらにすごいのが、収監されていた拘置所で見た体験からの行動です。
犯罪を犯したのが不似合いな少女たちが拘置所にいました。そういう少女たちは、困難な家庭環境に育ち、暴力団などに食い物にされて、覚せい剤などで逮捕された、ということを村木さんは知りました。

村木さんは、その後、厚生労働省の事務方トップの事務次官まで勤められましたが、退官後はこれらの少女たちを支援する若草プロジェクトという活動を瀬戸内寂聴さんらと始めておられます。

困難を抱える少女、生きづらさを抱える少女の支援は、行政は、街にたむろするホストたちに勝てない、と言われています。
そんな風潮に一石を投じる活動を地道につづけておられるのは、やっぱり、すごいなぁ、と思う次第です。

村木さんに対して‥
こちらの自治体では、いろいろありますねぇ。

今夜は、金曜日でしたが、みちくさラーメンを我慢して帰宅。
体重計量89.40キロ。
体重が最大の関心事のオヤジ、情けないなぁ。

日本型組織の病を考える（角川新書） [ 村木　厚子 ]

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう

Last updated 2018.09.22 05:30:07
コメント(15) | コメントを書く

[生活の糧（それを人は仕事と言う）] カテゴリの最新記事

もう一つのOB会に行ってみた 2024.10.31 コメント(4)
営業部OB会総会　＆　幹事留任 2024.10.04 コメント(2)
多治見の「イタリア食堂shefs（シェフズ）… 2024.10.03 コメント(10)