カテゴリ:エッセイ
今日という日が終わっていく。
小さな灰色猫のミーはにじむ様に沈んでいく夕日を見つめていた。 それは大好きな青い三角の屋根の上だった。 それは毎日の本当に些細な出来事なんだけれど、 少しだけ悲しくて美しい出来事。 ミーは思った。 この光を私は明日も受けていられるのかしら。 仲間たちが遠くで愛をささやきあっている。 私は今日という日をどんな風に生きてきたの? この小さな手は何を捕まえてきたの? この瞳は何を見つめていたの? たくさんの生きものたちの魂がミーには見えた。 きらきらとこの一瞬だけは魂が輝いている。 今日という日を生きてこれたこと、明日を待ちわびること。 時の汽車が音を立てながら、魂たちを客車に乗せて 暮れていく空へと舞い上がる。 さあまた新しい旅が始まるよ。 かけがえのない一日という旅が。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 31, 2005 01:16:23 AM
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