テーマ:詩&物語の或る風景(1049)
カテゴリ:エッセイ
日曜日に買って、その日の夜と、今日ドライブから帰ってきて、一気に読んだ。
なぜこの本を手にとったのか、よくわからない。。 けれど、童話を書きたいと思っている自分にとって、数ある児童文学賞を総なめにしている彼女ということこ、カバーの優しい緑色の世界に惹かれたのかもしれない。 でも、なんだか読まなくちゃいけないような。。そんな気がしたというのが一番近いかもしれない。。 その本は心ならず親友を裏切ってしまった女子中学生と、その友人と、万引きした先のスーパーに勤める心病む店員さんと、の4人の物語。。 ささやかな日常の中で、人の心って何を求めているんだろう。 みんな幸せを求めて生きているはずなのに、いつしかその歯車が狂い始め、 どうしようもない暗闇の中で身動きがとれなくなってしまう。 欲しくもないたくさんのものを掴むために手を伸ばし、何が欲しいのか、 どこに行きたいのか、もわからなくなっていく。 本当に大切なのは、目に見えない小さな小さな暖かい気持ちなのに。 「でもさ、オレがそうしてキレそうになったとき、頭にこう、ふっと思い描くとなんとなくほっとする光景ってのがあるんだよ」・・・ 「つまりおまえと梨利はオレの心の平和なんだ」 そう中学生の勝田くんは言ったのだ。 誰かを信じることに、大人も子供もない。誰かを心から信じること、それは、その瞳を見つめること、たった一度の言葉を決して忘れないこと。そして約束を守ることなんではないかと思う。 今の時代は誰かの言葉が軽すぎて、それを信じられない。けれど、誰かを信じるっていうのは、どんな些細な言葉でも、それを信じることだと思う。どんなにみんなが笑っても、誰もあてにしなくても、世界中の一人になっても、その言葉を信じることが、本当の心の繋がりなのかもしれない。。そう思った。 自分にとっての「心の平和」ってなんだろう。。 大切な友達や恋人とけんかをしてしまった人に。。お勧めです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 19, 2006 01:27:48 AM
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