カテゴリ:エッセイ
今日うちに猫が来た。。
それはいつものように、昼の食堂へ向けて急いで工場の中を歩いていた時、 狭くて暗い工場内の壁沿いの道のどこかで、「ミャー・・」「ミャー・・」と鳴く声がした。 ん?ちょうど通りかかった外注メーカーさんの若い青年も何か聞こえたらしく、 あたりを見回している。「何か聞こえましたよね。。」そう言ったときに、 近くの鉄の工具の下から再び「ミャー、ミャー・・」と声がした。 二人で覗き込むと、本当に小さな子猫がおびえるようにして鳴いていた。 「ほっとくと死んじゃいますよね。ちょっと聞いてきます。」そう言って、青年はどこかへと走っていった。 しばらくすると、「売店のおばちゃんが近くの公園まで運んでくれるそうです」 そう言って、ダンボール箱を持って息を切らせて帰ってきた。 よしわかった。そう答えて、鉄の下にうずくまる子猫をなんとか掴んで、取り出した。 手のひらに乗るくらいの小さな猫はおびえながらダンボールで運ばれていった。 一段落。と思って、食堂で食事をしてから売店に行ってみると、おばさんが、 「なんか、保安の門のところに持って行ったわよ」という。作業長の指示らしい。 ちょっと不安になって聞いたら、現場で飼える人がいないから、という事らしい。 保安に電話してみると、こちらでも、とりあえずミルクとかあげてますが、 飼える人がいるかどうか。。と言っている。 このままほっておくのはかわいそうかな。と思い、「ならつれて帰りますわ」と 言った。まぁちょうどマンションの部屋は余っているし、少し元気になるまで 餌などあげて、近くの公園に放せばいいかな、そう思ったからだった。 保安の人ももらい手が見つかってほっとしたのか、「そうですか。そしたら、 帰られるときに寄ってもらえばいいので、よろしくお願いします。」と 答えてくれた。 結局帰りは夜の9時くらいで、ミルクとパンの入ったダンボールに子猫を入れて、 うちに向かった。。 しかし。車に乗っている間中子猫は鳴いているし、うちに着いてから、パンのかけらや、 ミルクをあげたが、まるで口をつけない。それに近づくだけで、フッーと威嚇してくる。 どうやら怖いらしいが、仕方ないのでベットルームにダンボールを持ち込んで 寝ようとしたが、一向に鳴き止まない。 しばらくうとうとしたが、泣き声で目が覚めて、3時頃に仕方なくダンボールから その子を掴みあげ、マフラーで包みながらさすってやった。おびえながらも気持ち いいのか、少しだけ、おとなしくなり、それでもまたすぐに鳴き始める。 ミルクをストローに含ませてやろうとしたが、それでも飲まない。 仕方ないので、そのままなでながらベッドに横になり、寝たり起きたりしながら 子猫と一夜を過ごした。。 そして目が覚めると、なんと遅刻!30分も遅れてしまった。。 ミャーミャー鳴く子猫をとりあえずダンボールに入れて、水とパンだけ箱に入れてから 会社へ。 この先どうなることやら。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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