カテゴリ:エッセイ
マンションに引っ越してから、時々植物を買ってきて育ててます。
育て方がよくわからなくて、もう枯れてしまったのもいくつかあるけれど、 この花はいつも元気に咲いて、次々とたくさんの花を咲かせてくれています。 水を忘れたままにしていると、次の日ぐったりしているのですが、 慌てて水をやると朝にはしっかりと茎をもたげて、花を咲かせます。 枯れない心みたいで、なんとなく嬉しいです。 植物を育ててみたいな、と思ったのは吉本ばななの「キッチン」の中に、 こんな言葉があったからです。 本当にひとり立ちしたい人は何かを育てるといいのよ。子供とか、鉢植えとかね。 ・・・いやなことはくさるほどあり、道は目をそむけたいくらい険しい・・・と思う日のなんと多いことでしょう。愛すら、すべてを救ってはくれない。それでも黄昏の西日に包まれて、この人は細い手で草木に水をやっている。透明な水の流れに虹の輪ができそうな輝く甘い光の中で。 人は生きていく中で何かに出会い気づくことって本当に多いんだな、と思います。それが成長かどうかは分からないけれど、辛いことも、楽しいことも、美しい人生があるとしたら、それは生きる喜びや悲しみを心から体験して生きることかもしれない。そう思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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