カテゴリ:アート
アウトサイダー・アート 「正規の美術教育を受けたことのない人々によって、文化潮流や伝統、流行に一切とらわれることなく自発的に生み出される芸術」 と一般に説明されます。フランスの画家ジャン・デュビュッフェが提唱した「アール・ブリュット(生の芸術)」が言葉の最初です。 職業としてではなく、1人の人間の内面的な欲求にのみ基づいて生み出される表現世界。精神障害を負った人々の作品というイメージが強いですが、必ずしもそれに限りません。
現在、滋賀県のボーダレス・アートミュージアムNO-MAで行われている 「アール・ブリュット/交差する魂」 に行ってきました。
2008年2月28日(木)~5月11日(日)
アウトサイダーアートと呼ばれるものを知ったのは、もう少し前です。資生堂のザ・ギンザアートスペースで展示されてきたアウトサイダーアートの作品を中心にまとめた「アウトサイダーアート」(求龍堂)という本をたまたま見たのがきっかけでした。
表面的なきれいさも何も全部とっぱらわれていて、見ているととてつもなく不安な気持ちになってきます。普段私たちが穏やかな日常生活を送るために抑えている人間の生の感情がそのまま出ているからかもしれません。
坂上チユキさんについては以前にも書きました。
そして気がついたんですが、こうした作品を観ていて、自分が中学生くらいまで持っていた頭の中のイメージとそれを基に描いたいくつかの落書きに近いものがときどきあるのです。一体何を想像していたのだ、と思われそうですが、あの頃の混沌としたイメージは何か共通するものがあるような気がします。 抑制を知らない本能的な感情に無心に溺れていた時期もあります。また、僕の中には真っ白で何もない空っぽの空間があります。それは今でも僕の中にあって、たまにのぞいてみることもあるのだけれど、入ったら自分は消えてしまいそうな気がする。今は良くも悪くも色々な表現手段を身に付けてそれなりに自分を発散することができるようになってしまった。そして、必要に応じて自分を抑えるすべも知ってしまった。 自分の中の本質的な部分に向き合うと非常に不安な気持ちになります。そもそもそうした自分の中身が昔から嫌でした。今も全肯定する気にはなれないです。でももっと深くのぞいてみたい変な好奇心もあったりして。
一度大きく理性に傾いた時期もありますが、今はまた心の内面にはまりつつあるような気もしてます・・・。
上記の展覧会は次は東京でやるようです。好みがはっきり分かれると思いますが、ご興味をもたれた方はどうぞ。 2008年5月24日(土)~7月20日(日)
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