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カテゴリ:アスペルガー症候群
20日に「寝屋川教師殺傷事件」の判決が出ました。
その日から、ずっと悩んでいましたが、アスペルガー症候群の子どもを持つ親として事件の残酷さを理解した上で、書かなければ・・知ってもらわなければ・・と思い決心しました。 この事件の判決は、予想していた結果だったのですが発達障害の子を持つ保護者には、とても辛い現実を見せつけられた結果でした。 私自身も、発達障害を理解してもらうことの困難さは、よくわかっています。けれど、国の対応の遅れを指摘するでもなく、改善に向けて早急な課題として取り上げてくれるでもなく・・・。 翌日からは、朝刊(関西)でも、各社なにかの通達でもあったかのように全く取り上げていない・・。TVのニュースでも取り上げられない・・・。 かなりのショックを受けました。 この事件の少年は、今回の判決の中で「広汎性発達障害」とされています。 しかし、言動や陳述でも、「今回の事件について反省していますか?」と聞かれて「反省しています。けれど、心の底からの反省と聞かれると(意味が)わかりません。」と答えていること、そして精神鑑定でも提出されていたようにアスペルガー症候群なのです。 障害そのものは、犯行に至る直接の原因ではありません。ただ、少年が生きてきたプロセスの不遇がこのような事件を起こすのです。自分が起こした事件の重大さも、これから受ける刑の意味もおそらくわかりにくいだろうに、実刑で服役しても本人の被害妄想な部分が一層強くなってしまい再犯の可能性が高くなるだけなのに・・・。 事件と向き合え、理解を出来るように専門家による療育を行ってから、実刑を受けてこそ少年は心底謝罪できるんです。きっと、自ら命をたってしまうかもしれないけれど、殺された教師のご家族が望んでいるのは、本当の意味の謝罪ではないのでしょうか。。 プロセスの不遇をなくすためには、早期からの専門家による療育や周りの配慮が必要です。 国がこのまま放置すればするほど、「発達障害 = 犯罪を起こしやすい」環境になってしまいます。 事件のたびに「アスペルガー症候群」や「発達障害」の知名度が上がります。その反面で、偏見の目が増え、理解されにくくなっているのも辛いです。 まして司法の頂点のかたの理解度があのような状態であることが、今の日本の現状だと思うと、哀しいです。 「闇金融問題」のように、アスペルガー症候群の子どもの将来を悲観して親子で自殺でもしなければ国は動いてくれないのでしょうか?私は、そんな勇気はないですが、20日以来生きた心地がしない保護者の方々はたくさんいらっしゃいます。 アスペルガー症候群・・・200~250人に1人 広汎性発達障害・・・100人に1人 という研究報告が国にはされています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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