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カテゴリ:Mayuの独り言
9月に発売された地元の医療雑誌「ホームドクター」。
その中で、ページを割いてもらって原稿を寄せた。 主治医の先生と並んで笑顔で写った写真と一緒に、まだ髪の毛が抜けきったばかりだったけど、帽子を取った状態での撮影をOKした。4割くらい残った状態で、なんとかなりそうだったから。 おととい、その雑誌の出版社のおじさんから電話が来て、 「ちょっと相手してほしい乳がんの人がいるんだ。どうやら、ホルモン剤を飲んで骨が痛いって言ってて、いい病院ないだろうかって言ってるんだけど」と、50代くらいらしいおばさんのことを紹介された。 電話を切ってすぐにその女性から電話。 名前も名乗らず、いきなり「あのねー。私ねー。9月○日に○○病院の外来があって、ホルモン剤をもらったのを飲んでいたら、急に節々が痛くなって、でも、それを先生に言ってもホルモン剤のせいじゃないって言われて、信用できないから違う病院を探しているんです」 いきなり話し始めた。 どうやら、ころころ行くたびに先生が変わり、やっと本来の先生が出てきたのが4回目だったとか。 で、本人が骨の痛みを訴えても、「それはホルモン剤のせいじゃないですよ」としか言わないらしい。 私は、話に一区切りついた時点で 「手術はいつだったんですか?抗がん剤で、タキソテールとかやりませんでしたか?」と聞いた。 やっぱり、手術&放射線&抗がん剤が終わってまだ間もなく、骨が痛くなったのはホルモン剤を飲み始めて6日目くらいからだった。 「抗がん剤(タキソテール)を使っていたなら、その副作用ではないでしょうか?私も、骨の痛みがありましたよ。それに、ホルモン剤の影響って、飲んでそんなすぐに出るものなんでしょうか・・・」 私が聞いても、本人はホルモン剤のせいだと言い張る。 「悩んでいるときにあなたの出ていた雑誌を見て、どこの病院に通っているのかと思って、どこか良いところに転院したいから○○社に電話した」と言うので、主治医のいる病院を紹介した。 たしかにクリニックの先生たちは、ゆっくり話を聞いてくれ、根拠をもって○×を言ってくれるので、不安なときにはとても助かる。 私の話を聞いて、「そんないい先生がいるんですね、明日にでも、私の先生のところに電話して、資料など引き渡してくれるように、転院の旨伝えたいと思います。気持ちが軽くなったわ、ありがとう本当に!」 どうやら、私の書いた文章を何度も読み込んでくれ、ずっとコンタクトを取りたいと思ってくれていたとのことだった。 そこまでは良かった。で、 「申し訳ないんだけど、転院とかするのは初めてで、おたくの病院に行くのも初めてだから、何だか怖いので、こういう患者が行きますから、よろしくみたいなこと、婦長さんでも誰でもいいから、伝えておいてくれないかしら?」 そう頼まれた。 別に、そういう融通は利く病院だし、婦長さんとも話しやすいので、「いいですよ」と了承した。 そして昨日、癌友のお見舞いに行った際、婦長さんと長く話す機会がちょうどあったので、その人のことをお話した。 婦長さんは「じゃあ、まゆちゃんの紹介ってことで、院長先生がいいんじゃない?そうやって流れて来る患者さん結構いるから、ウチは大丈夫よ。院長先生には後で会ったら伝えておくから」と、すぐわかってくれた。 婦長さんに、院長先生の外来に予約するといいよ&元の病院での資料があるんだったら、もってきてねと言われたので、それを伝えようと今朝私からその人に電話した。 その旨伝えると、 「あのね?私、おたくの病院までの道、全然わからないのよ。 交通の便が良いところじゃないと、骨が痛くて通えないから、もうしばらくは○○病院にお世話になって、ゆっくりいい病院を探すわ。それに、家から見えるところに、K病院もあって、そこがいいかなとも思ってるし。」 ・・・はぁ?!と一瞬言いかかったけど、こらえた。 「おたくの病院も、凄くいいと思うのよ。でも、地下鉄から遠いんじゃあ、不安だから」 って、こないだ話した時には「家から地下鉄1本でいけるから、今のところよりもいいわ」と言ってた。 それに、私のお節介ではなく、本人からの希望で婦長さんにも話をした。 だんだん頭にきていた私も、こらえ気味に 「私は別に、強制して私の行っている病院に行ってと言っているわけではないんですよ。それに、行く行かないは私の決めることではないですし、私が○○さんにできることは、もう全てしましたから。あとは、ご本人のお気持ち一つですよねぇ。」 「たしかに私もタクシーを使って通っていますが、それでも離れたくないだけの先生たちの人柄に惹かれてずっと通っているんです。お話をじっくり聞いてくれて、親身な先生のところに“転院”されたいとおっしゃったので、それに、婦長さんに即お話するように、○○さんに頼まれて、私はこうしているんです。」 と思わず言ってしまった。 でも、何だか彼女の心には伝わっていないようで、 「こんなに親切にしてもらって悪いんだけど、また何かあったら電話しますのでー」 という話で切った。 大人げないけど、私はもうできることはしたので、着信があってももう出ないと思う。 だって、婦長さんも、恐らく院長先生も、この人のお話は知っているし、病院の電話番号や診療時間、担当日など伝えるべきことは伝えた。 他の病院のことはわからないので、これ以上何か聞かれても何も言いようがない・・・・ こないだの電話、こちらから何を言っても聞いてもらえない状況のまま1時間以上話を聞いてた。 私は年齢に関わらず、人の話を聞くのは全然苦にならないし、ただ話を聞いて欲しい、とか、そういうことであれば、いくらでも話を聞くけど、こうやって話をするたび言うことが変わって振り回されるのであれば、話は別。 でも、私も私で、言われるとおりにして行動してしまったのも軽率だった。 今後の良い勉強になった。 私の書いたことに何かを感じてもらったり、それで実際にこうして連絡をくれたことはとても嬉しかった。だから協力したいと思った。 で・も、こちらも慎重にならなければいけない。とわかった!!! まぁ、話を聞いてくれる人がいなくて、聞いてもらってすっきりした&「イザとなったらそういう先生もいるんだ」とわかったことで、もう気が済んだんだろう・・・・ 最初お話を聞きながら、やっぱり同じ病気を患った人だし、先生に相手にしてもらえずに不安を抱えてしまう辛さも、わかるような気がした。だから、仕方ないって。 でも・・・・・・・・・・ こう書いている私は、心の狭い人間だろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年11月18日 21時50分48秒
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