カテゴリ:美容
ナノテクノロジーが進む今、化粧品に使われるナノ材料の安全性も問題になっています。
ナノと言っても問題になるのは炭素や金属のナノ粒子で、コラーゲンなどのナノ粒子は今のところ問題ではありません。 化粧品の場合、問題ではないかと言われているのは ●パウダーなどを鼻や口から吸収して、肺の細胞に入り込んだり循環系に取り込まれる可能性 ●皮膚から吸収され臓器にはいりこんで蓄積する可能性 です。 中でも最も注目を集めているのは、日焼け止め等に入っている酸化チタンや酸化亜鉛のナノ粒子です。 日焼け止めは「紫外線吸収剤」より酸化チタンなどの「紫外線散乱剤」の方がいいと言われてきました。 でも酸化チタン入りの日焼け止めは、塗ると白っぽくなってしまっていたため、白っぽくならないようにするために酸化チタンを微粒子にしようとする研究が進んできました。 粒子が小さくなると反射する光も小さくなるので、白浮きしないのです。 ところが粒子を小さくすると皮膚の細胞の間から体内に入り込めるようになってきたので、「大丈夫?」と問題視されるようになってきたのです。 これまでの動物実験結果の中には、体内に取り込まれた場合、大きな粒子よりも小さな粒子の方が自由に体内を移動し、人体影響が強いと示唆されるものもあるからです。 懸念されているのは、主に発癌性の問題や免疫系の問題と聞いています。 他にも神経や脳に蓄積したり、肺の血管がつまったりということも可能性として否定できません。 ところで酸化チタンや酸化亜鉛は、紫外線を吸収して表面に電子を発生させます。 このことで紫外線防止効果があるのですが、このとき発生する電子が周りの酸素を活性酸素に変化させます。 この活性酸素の生成を抑えるためには、酸化チタンの表面をコーティングする必要があります。 だだ単に酸化チタンが入っているだけでは逆に活性酸素を発生させてしまうのです。 このコーティング技術はかなりメーカーによって差があります。 なので技術力のある大手メーカーのものがいいのですが、そういうところは微粒子にするテクノロジーも持っているので、酸化チタンを微粒子にしているのです。 「紫外線散乱剤→酸化チタン→コーティング→微粒子」 酸化チタンはコーティングしたものでないといけないし、このコーティングにはケミカルなものが必須です。 ナノ粒子は安全性がまだ保証されていないし。。。 そうなってくるとどの日焼け止めを使ったらいいのか、本当に悩むところです。 ナノ粒子の安全性については ※今ヨーロッパ各国で盛んに研究が進んでいて、日本でも「ナノ材料が人体・環境におよぼす影響に関する研究」について、昨年文部科学省もデータを収集し文献調査報告書を作成しています。 ※「データを積み上げ、業界全体で安全性を保証していく必要がある」として日本の化粧品工業会もデータを収集中。 ※経済省、厚労省、環境省などの研究機関でもナノ粒子の安全性評価やリスク管理の方法に関する合同研究が現在進行中。 ・・・とのことなので、結果の報告を待ちたいところです。 そうそう、文部科学省の文献報告書を読みましたが、抗酸化作用があるとされ注目のナノ粒子「フラーレン」はあまり良い文献報告がないので、私はやめておこうと思っています。(危うくフラーレン入りの化粧水買うところでした。危ない危ない。) ミネラルファンデも評判のようですが、何のミネラルがどんなカタチで入っているのか私が勉強不足なのでここでは触れませんでした。 私がミネラルの事を書くときに参考にしてる本を最後に紹介します。 ミネラル研究の第1人者糸川嘉則先生監修の「ミネラルの事典」 各ミネラルについて詳しく書いてあります。 水についての章もあり面白いです。 ※追記 ナノ材料はアスベストのように有害だと証明されたわけではなく、ナノ材料として別途安全性を確かめる必要があるとされている段階です。良い結果がでる事を祈っています。 また色々書きましたが、それでも日焼け止めは塗らないより塗ったほうが絶対いいので、毎回きちんと落とすようにしましょう! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 14, 2006 08:11:39 PM
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