|
テーマ:家を建てたい!(9923)
カテゴリ:解説
昨今、私のブログに対して、「人の夢にケチをつけるな」という苦情がきている。 マイホームを建てたいという夢を、私が壊しているらしい。 それは大きな間違いである。 マイホームを建てたいのなら、建てればよろしい。 自分の住みたい地域に、自分の住みたい家を建てればよろしい。 ただ、その夢に経済的裏付けがないのであれば、およしなさい、と言っているのである。 孫子の兵法の冒頭は、「始計」である。 「兵ハ国ノ大事ニシテ、死生ノ地、存亡ノ道ナリ。察ッセザルベカラズ。」とある。 「戦争というものは、国家の一大決定事項であり、国民の生死や、国の存亡が懸っている。 それを認識した上で、戦争の法則性を研究しなさい。」という意味だ。 もっともな意見である。 マイホーム建築もこれに同じである。 マイホーム建築は、一家の一大決定事業であり、家族の生活や、家族の存亡が懸っている。 それを認識したうえで、マイホーム建築の話を進めなくてはならない。 借金返済計画に無理がないのか? 残債よりも早く減る資産価値に対応できるのか? そもそも、自分の収入に見合った事業計画なのか? 十分に検討した上で、マイホーム建築に取り掛かるべきである。 借金返済完了まで、今の収入を維持できるだろう。 10年後には、自分の給与も上がっているだろう。 いざとなれば、家を売ればなんとかなるだろう。 だろう、だろう、で十分な検証と言えるだろうか? 借金返済完了までにリストラ・給与カットされるかもしれない。 10年後には、子供が私立高校に通いはじめて住宅費に回せないかもしれない。 家を売ろうにも、残債の半額でしか買い手がつかないかもしれない。 そのとき、あなたはどうするのだろうか? 借金取りに追われ、弁護士に残債整理をしてもらい、一家離散して、子供も奪われ、 余生を借金返済のために費やすしかないのではないだろうか? わたしの言っていることは、けして大げさではない。 私は金融会社に勤めているが、毎日そんな人たちを何人も見ているのである。 金融会社の女性職員に対し、涙ながらに「私は何も悪いことはしていないのに」と訴える。 彼らの犯した罪はただ一つ、経済的な裏付けのないまま無計画にマイホームを建てたこと。 収入がない人は、まず、仕事をして収入を増やす努力をすべきである。 夜の目も開けず、仕事に没頭し、貯金を殖やすのだ。 酒も煙草もやめて、嗜好品も摂らず、一食抜いてでも貯金を殖やせばよい。 妻にも夢を語って、節制に努めさせるのだ。車など、中古の軽で十分。旅行も外食もなし。 その傍ら、収入を増やす算段をする。 日本にはチャンスが溢れているのだから、自分の殻に閉じこもらず職を探せば、 年収1000万円は可能な数字である。私ですらやっている。 そんなこともやらずに、無計画に夢を語り、安易にマイホームを建てる人は、 いずれ私の会社の受付嬢の前に来る羽目になる。 そうならないよう、十分気をつけて頂きたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|