稽古 ~ 加湿器 ~
今日は雨だったのだが、それでも稽古場に加湿器を持って行った。 エアコンもついている会場なので、子供たちの稽古場としては、恵まれた環境では あるのだが、それでも、インフルエンザの予防なども考えて、加湿器を入れた。 今日も、100Rの組手を行ったのだが、湿度も上がったおかげで、いい汗がかけた。 恒例のこのスタイルも、グローブをつけて顔面パンチありなので、受けるこちらは かなり疲れる。 その上、主婦・子供が相手の場合は、返し技を直前で止めてやらなければならない 場合(相手がノーガードになってしまった場合など)もあり、ブレーキをかける筋肉を 緊急作動させるなど、かなり負担もかけてしまう。 かといって、足やボディだけに返していては、メンバーの技術向上が期待できない。 その分、大人のクラスは申し訳ないが、それなりに突き、蹴りを叩きこんでしまっても しっかり受けてくれるか、貰っても、大怪我はしないメンバーなので、その手の疲れは ない。 が、会場は、もともと開発工場だったところなので、気温はほぼ外気と同様。 工業用の電熱ヒーターはあるが、乾燥している上、夕方から夜の稽古なので、 冬場はかなり厳しい。 15年以上前、請われるままに、今の社会人のクラスをやり始めた頃は、参加者の 「気持ち」を試すこともあって、真冬でも勤務先のグランドなどで稽古していた。 その後、神棚までついている立派な道場で、快適な稽古をすることが出来たが、 その道場も2年ほど前に取り壊され、結局、今の稽古場に流れ着いた。 ジョイントマットを敷いたり、なかなの環境ではあるのだが、出来れば常設の道場で 稽古日以外にも、自主トレなどで使用できる環境を、用意してあげたいと思うことは しょっちゅうである。 実は数年前、ボランタリーに指導をしている私に、本当に”好意”で道場を提供して くれるという申し出があった。 悩んだ末、丁重にお断りすることにした。 理由は、いろいろあったのだが、私自身の32年の稽古生活を振り返って、印象に 残り、また、「伸びた」と実感されたときの環境は、決して恵まれたものではなかった ことに思い至ったことが一番大きい。 特に、最後の師匠には、ジプシーのように色んな場所で教えを受けた。 「稽古はどんなところでもできる」とは、若い頃から知ってはいたが本当に実感 できたのは、その頃からだったように思え、うちのメンバーにも、合同稽古以外の 稽古こそ、「本当の自分の稽古」と捉えて頑張ってほしいものである。