稽古 ~ 発展途上の受け ~
月曜日の稽古。 久々に参加の、旧女性メンバー(現在、新人の女性もいるので「旧」と するが、年齢は若いので。一応)が、薄いグローブをつけて攻撃、 最近、受け技が伸びている若手が受ける、という組手を行った。 この夏、素面・素手で私が相手をしても、突きだけに限定し、素直な攻撃 なら、50%位の確率で受けることが出来たのを確認した上の試行だ。 本人も、「メンバー同士なら」と、それなりに自信ありげな表情で、先輩に 当たる女性メンバーと対した。 1R2分、インターバル30秒で、手技のみ、で計20R程度行った。 序盤の2Rぐらいは、女性メンバーが、顔面を外して、胸元あたりを 狙っているのが見て取れた。 当然、女性メンバーを一喝。一発で倒すつもりで狙っていかなくては、 受ける側も成長しないのだ。 これで気合いの入った女性メンバー、基本通りのきれいな右逆突き(スト レート)がタイミング良く、若手男性の顔面に、バシバシ決まった。 リーチがあるので、見ていても気持ちいい突きだ。 だが、顎が上がっところで連打を中断してしまう。また喝を入れる。 受けを突破され、攻撃を喰らってからの立て直しも実戦では大事なのだ。 が、それでも充分に組手の目的は果たした。 もちろん、比較検証させるために、私も参加して、受けに回った。 若手男性も、ここ一年、多様な受け技の稽古、立ち方、間合い、足捌き などを充分活用して、70点ぐらいのレベルまで来たと思う。 が、一発の攻撃を受けることに集中するあまり、組手全体をコントロール することが出来ず、貰ってしまうのだ。 稽古後、「正直、もっと受けられると思ったんですが・・・」とやや消沈する 彼に、課題・解決方法のヒントを与えた。 同時に「先生は、掛けたり掴んだりする余裕があるのに・・・」と言うの には苦笑しつつ、 「そりゃ、30年以上やっているからねえ」と笑いに紛らわせた。 種を明かせば、相手の攻撃に集中し過ぎてしまう彼と、ワルツのように、 相手に合わせるつもりで動きながら受けている私と、「受け」の性質が 根本的に異なるのだ。 が、多くの組手を経験し、痛い目にも遭わなければ、なかなかそうなる ものでもない。 今後の成長に期待だ。