糸川博士のペンシルロケット
小学生の頃「人類月に立つ」という大判の書籍を飽きずに読み込んでいた。 アポロ11号の軌跡を中心に、前半は写真、それも映画やTVの特撮とは 桁違いの迫力とリアリティのある機内写真や宇宙空間の画像、そして月面 の画像がたっぷりあり、後半は、読み物であった。 有名な話だが、NASAのロケット技術の根源はV2号ロケットを開発したドイツ のフォン・ブラウン博士の技術にあり、要は「戦利品」を有効活用したもの だと知り、大層アメリカという国にガッカリするとともに、ドイツの技術に 漠然とした興味が沸いたものである。 その中に、日本も遅ればせながら宇宙開発に乗り出している旨の記事もあり 子ども心に、日本にも頑張って欲しいと思ったものである。 このペンシルロケットから始まり、当時は固形燃料のシンプルなロケットが せいぜいで、月に人を送り込むサターン型ロケットに比べて、果てしない程 の差を感じたものである。 あれから40年。コストの問題はあるものの、現在、技術的にはそれなりの 宇宙技術を持つようになった日本。 全ての始まりはこの小さなロケットであったことを思うと、感慨深いものが あった。 JAXA_2013-0730-2 posted by (C)kirk1701