稽古 ~らせん階段を登るように~
何年か稽古を続けているとかならず出てくる「癖」がある。 当然私にもいくつかあるし、試合などの場でそれが出てしまい、痛い思いを したこともある。 これが塚原卜伝や宮本武蔵の時代の修行だったら、とうに命を落としている。 自身の経験も踏まえ、うちのメンバーにもこの辺りを非常に厳しく指導して いる。 組手などはある程度こなして、一見、一人前になったあたりで一定期間、 徹底的に細かい動きをチェックし、必要に応じて指摘して修正するように している。 俯瞰すると、同じようなサイクルを繰り返しているように思い、意欲を失う 者もいるが、それ以上に、深いレベルで理解してくれるメンバーが多いのは うれしい限り。 同じようなサイクルを繰り返しながら、横から見るとらせん階段を上るように 着実にレベルが上がっているのだ。 もちろん私自身も、このチェックは怠ってはいない。 こういう細かいチェックは、季節的には秋~冬が望ましいと思う。 日本のようにはっきりした四季があることも、武道を体系化する上では 好適な環境だったのでは?などと思ったりもする。 が、ほとんどの団体では秋に大会が開催されることが多く、この時期は、 競技に特化した稽古内容になるケースが多いのは残念である。 IMGP3172 posted by (C)kirk1701