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photo by こねこ
テーマ:★つ・ぶ・や・き★
カテゴリ:カテゴリ未分類
うちの店の前に動かない鳥がいる、と
ランドセルを背負った男の子が入ってきました。 小さな鳥です。グレーの体と黒い頭。 手で体を包み込んでも、羽を広げることもなく、 逃げる様子もありません。 うちで引き取ることになるのか、と思ったら、 男の子は自分が持っていく、と言います。 布に包んであげて、男の子は鳥を両手で包み帰っていきました。 ご近所の方が来て、自分が世話してもよかった、と言います。 その方は弱った捨て犬や捨て猫などばかり拾っては看病し、 世話をしている方なのです。 もう鳥は明日まで生きてない、と私と彼女は思いました。 子供が拾ってきた弱った動物は、 きっと家族に受け入れられることはないと思いました。 どこかに置かれて、寒さに耐え切れないだろう、と。 ご近所さんは残念そうに帰っていきました。 ふと、以前となりに住んでいた子が、近くの子と一緒に通っている、 という話を思い出し、電話帳で調べて電話をかけてみました。 ビンゴ! 電話口に出たお父さんが、子供が鳥を持って帰ってきたと言います。 おばあさまが毛布をだしてくれて、暖を取っていたと言う事。 ご近所で世話をしてもいいという人がいたことを伝えました。 夜、ご近所さんから電話が来て、 男の子とおばあさまが、やはり鳥の世話をして欲しいと来たそうです。 しかし、鳥は間もなく死んだとの事。 注射器で水を飲ませようとしたら口から血が出てきて、 口を開けてみたら舌が切れていたそう。 これでは飲むことも食べることも出来ません。 いま考えれば、店の前にいた時もまるで置物のようにじっと動かず、 人が触っても逃げる様子もなく、もう弱っていたのですね。 皆に心配してもらって、 わずか2~3時間ほどでも皆に手をかけてもらって、 鳥も幸せだったのではないでしょうか。 ご近所さんが葬ってあげたというので、 私も道端の菊やコスモス、「はこべ」を摘んで供えました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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