裂き織りで紬に新展開
裂き織りで紬に新展開―元さん補助事業、初受注7月6日(金)付 南海日日新聞より「大島紬のおさ音を残したい」―。奄美市名瀬の大島紬業者が、古い生地を裂いて緯(よこ)糸にして織る「裂き織り」の技術を導入した新事業に取り組んでいる。大島紬を再生する新分野として期待が高まっている。 同事業を手掛けているのは、はじめ商事の元允謙さん(31)。奄美市の2011年度緊急雇用創出事業の補助を受け、本場奄美大島紬の技術も活用し同事業を展開。このほど初の受注を受けた。 元さんによると、「裂き織り」は、大切な布を最後まで使い切る工夫として東北地方などの寒冷地で誕生。顧客から「古い紬の再生」について多く意見が寄せられたため、この技法を思い付いたという。 元さんは「着物離れで、生産量が落ち込んでいる。大島紬を仕事として残したかった。紬に従事している職人の技術も生かすことができる」と「裂き織り技法」導入への思いを語った。「裂き織り」は、古い着物を5ミリ幅でカットし、緯糸として使用。男物着物6~7枚で約12メートルの「裂き織り」の反物ができる。織り方は、細かなかすり合わせが必要ないため、大島紬よりも簡単で、帽子などさまざまな加工品としての再生を考えている。 元さんは、「和装界でも人気のある織物の一つ。まだ始めたばかりだが、奄美が元気になるように努力したい」と新たな事業展開に意欲をみせていた。-----------------------------------------若手の後継者、頑張ってます。共に大島紬を盛り上げていきたいです!!