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下の子(2歳)が、最近急に言葉をよくしゃべるようになったのだが、
突然、「エンドーテンテー、アイタイヨー」「マンテンテー、アイタイヨー」 と言い出した。 8月まで通っていた前の保育園の先生の名前だった。 通っていた当時は、はっきりとは言えなかったのだが、最近口が回るようになって、 記憶に残っている名前の音を思い出して、一生懸命訴えかけているようで、 せつなくなった。 この週末、下の子が前に行っていた保育園から運動会のお誘いメールをいただいた。 久しぶりに八王子へ連れて行った。 ちびのやつ、すごくうれしそうだった。名前を呼ばれて、「ハイ!ゲンキデスッ」と、 ジャンプしてお返事。歌も力いっぱい声を張り上げて歌い、 大好きな先生の後ろを、金魚のフンのようにくっついて歩いていた。 そおかあ……、 先生やお友達に、こんなに会いたかったんだね。 子供は早く忘れるのだから、わざわざ思い出させるようなことをしない方がいい、 という意見もあるけれど、 でも、好きな人がいて、別れがさみしくて、再会したいと願って、 再会が叶うとうれしくて……そんな思いは、きっと、大人も子供も変わらない。 人生にはままならないことも多い。 自分の思いだけでは、どうしようもないことばかり。 特に子供は、親の都合で振り回され、出会いと別れを繰り返す。 親は、子供のさびしい顔を見たくなくて、前のことを早く忘れて新しい環境に慣れて くれることを、つい望んでしまう。 だけど、そう簡単にはいかないよね。 子供だって、子供の都合があるのさ。 忘れられないことを無理に忘れなくていいし、大好きな人たちなら、いつまでも 慕わしく思い続けていればいい。 元気が出ないなら、静かにもの思いにふけっていればいい。 もちろん、泣きたいなら、気の済むまで泣けばいい。 世の中、前向きで明るく元気であることばかり求められ、 ちょっとでも落ち込んでいようものなら、よってたかって、 「元気だしなよ」「忘れなよ」「前向きに行こうよ」 と励まされてしまう。 感じやすい、感受性が豊かな人ほど息苦しく、疲れてしまうのではないか。 寂しい気持ち、懐かしい気持ち、せつない気持ち、思い出すこと、 会いたいと思うこと…… そういう気持ちは、けっして「よくないこと」じゃないんだよ、 とても大切な気持ちなんだよ、と、教えたいなあ。 子供がそういう気持ちを抱いていたら、その気持ちにそっと寄り添って、 一緒に感じてあげられる親でありたいなあ。 と、2歳の息子をみて、思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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