7年前の卒業生の親が来る
部活動の練習中、放送がかかり、「○○先生、職員室まで帰って下さい」と呼び出しがあった。すぐに職員室へ帰ると来訪者であった。それは7年前、卒業させた生徒の母親であった。15才で島根県の私立高校へ。全寮制のため、厳しく中退。16才で地元の私立高校へ。年齢が1つ高いために、トラブルが絶えず中退。17才でアルバイトをしながら通信制高校へこの春、ついに卒業したという。母はこのことの報告をしにわざわざ学校まで足を運んでくれたのである。あの頃は本人、母ともに悩み、よく学校に相談しにきた。反抗的な態度に親もずいぶんと悩んでいた。だが、回り道をしたけれど、今は落ち着き、親孝行な子になったという。現在22才。7年も前の卒業生の親が礼を言いにわざわざ来るというのは私にとってははじめてのケースである。なかなかできないことである。