今週末、年に何度もない強い寒波が日本を襲うらしい。日本海側は大雪のおそれ。晴れる太平洋側も雪雲が流れ込む所があり、朝晩は厳しい冷え込みになるそうだ。
こう寒くっちゃよぅ。ってことで使い捨てのカイロも便利だが、キッチンにあるもので何度も使えるカイロを手作りすれば、地球にやさしく心まで暖まること請け合いだ。
酢と重曹が反応すると、酢酸ナトリウムが作られる。この化学物質は高い凝固点を持つため、室温で液体にあるときは過冷却されている。この状態では酢酸ナトリウムの結晶1粒で液体全体を凍らせる引き金を引くことができ、このとき容器を約58度まで熱するエネルギーを放出する。一旦冷めてしまった後は、沸騰したお湯に入れることで、酢酸ナトリウムを再度液化させ、何度でも利用することができる。
これを利用して手作りカイロを作ってみよう。
概要
製作時間:3時間 費用:2,500円 難易度:2/5
材料
・ホワイトビネガー ・重曹 ・ガラス瓶
・食品着色料(任意) ・ジッパー付きのビニール袋(任意)
・クッキングシート ・透明なビニールシート
・色とりどりの油性マーカー(任意) ・ワニ口クリップ
道具
・漏斗 ・アイロン ・ハサミ ・ピンセット ・キッチン用品
ビニール袋に酢酸ナトリウム適量、ワニ口クリップ1個、結晶1粒を入れるだけだ。酢酸ナトリウムが固まるとき、クリップを握って開閉すればその歯に結晶が残る。袋を熱せば、中身が液体になるので、後はクリップを摘んで結晶と液体を反応させるんだ。
●作り方
注意:火傷には気をつけよう。また作業中は換気も忘れずに。熱したビネガーやビニールはとにかく臭い。
1. ビネガーを鍋に注ぎ、大さじ1杯の重曹をゆっくりと加える。このとき、吹きこぼれないように混ぜながら行う。中火で沸騰させ、元の量の半分から90%くらいまで蒸発させると、フチの周りに白い塊ができ始める。
2. この黄色っぽい酢酸ナトリウムを慎重に瓶に注ぐ。色を付けたいなら、食品着色料を数滴垂らして混ぜ、冷蔵庫に入れ10分放置。また、鍋の方は完全に冷えて乾いたら、残った白い結晶を採取する。この結晶を必ず取っておくのがポイントだ。
3. 簡易的なカイロで済ませる場合:酢酸ナトリウムをジッパー付きの袋に入れた後、結晶を1粒入れて反応させる。再度利用するには、袋を沸騰したお湯に入れて液化させた後に冷やす。暖めたくなったら、結晶を加える。
4. 何度も使える容器を作る場合:クッキングシートを端っこから1本の札が出ているような形に切る。そのシートを2枚のビニールシートで挟む。このとき、クッキングシートの周囲に2.5cmほどビニールの余白ができるようにする。飾りが欲しければ、ビニールの内側にマーカーで書き込む。
5. クッキングシートを敷いて、ビニールに挟んだクッキングシートを約170度で3分間焼く。冷めたら、フチの部分を整えて札の部分を取り出せるようにする。ピンセットで紙を札の部分から引き抜き、出来上がったビニール袋は手元に残す。
6. 札があった場所にできた穴に漏斗を挿入し、液体の酢酸ナトリウム適量、ワニ口クリップ1個、結晶1粒をビニール袋に入れる。ビニール袋の穴にクッキングシートを被せて、その上からアイロンで熱して密封する。クリップを摘んでトリガーを引いたら、酢酸ナトリウムを再度液化させよう。
動画の方は上記のやり方と若干異なるが、大体に多様な感じとなっている。
https://www.youtube.com/watch?v=TkJhAxyXEdU&feature=player_embedded
Homemade Sodium Acetate Heat Pad HOT ICE
どう考えても買った方が安上がりだし、簡単だが、そこをあえて手作りで挑戦するその心が、明日の科学の発展へとつながるし、なんか心もぽかぽか温まる感じ?後片付けとかで身体も動かすしね。
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