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カテゴリ:明日香のこと
手術を受けた経験がある人ならわかると思うのだけれど、手術の麻酔が切れた後は、傷が猛烈に痛いものである。
私も卵巣を取る手術を受けたことがあり、術後はほんっっっっっとうに痛くてつらかったのを覚えている。だから今回の明日香の手術も、明日香の術後の痛みのことをかなり心配していた。
病院からは 「術後に痛みを訴えるようなら、痛み止めを使って苦痛を和らげましょう」 と言われていたので、私は明日香がひと言「痛い」と言おうものなら、すぐにナースコールをしようと構えていたのだが、
「明日香ちゃん、おなか痛い?」
と何度聞いても、明日香はうつろな目で
「ううん…」
と弱々しく答えるか、首を横にわずかに振るだけ。
初めての麻酔だったから、効き過ぎているんだろうか…?
結局明日香は、手術終了から25時間ほどたっても、痛み止めを使わないまま、うつろな状態で過ごしていた。
この日の夜、仕事を終えて売店の弁当を病室に持参したパパが、部屋の隅っこでその弁当を食べていた。
明日香は突然、さめざめと弱々しく泣き始め、私はいよいよ痛み止めか?! と明日香をのぞき込み
「明日香ちゃん、お腹痛いの? 痛かったら痛いって言っていいんよ!」
と言った。すると、明日香の答えは…
「ごはん~~~~~~ごはん~~~~~~…」
という言葉であった…(しんどいらしく、声は小さい)
えええええええ!!! マジで??!!
(おそらくパパの弁当のにおいに反応したと思われる…)
「ごはん~~ごはん~~」と泣いているところに主治医の先生がちょうど様子見に病室に来てくれ、
「明日香ちゃん、スゲェなあ~~! なかなか言えんで、そんなこと」
と、本気で驚いていた。 ♪武勇伝、武勇伝、武勇デン・デン・デ・デン・デン~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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