福島第一原発がいまだに沈静化しません。家内がしきりに心配だと繰り返すので少し調べてみました。その心配の第一がこのまま進むと原子爆弾のように爆発するのではないかということ。
結論からいえば、原爆のような1億度になる爆発は起こさないが、炉心溶融を起こせば2000℃にいたり最悪は火山のような水蒸気爆発を起こす恐れがあるようです。このことをどのメディアもはっきり言いませんね。
原爆のウラン235は純度が80%程度に近いけれど、原発に使われる燃料ウランはその濃度が7%程度とか。核分裂を起こすのはこのウラン235で一つが分裂すると3つの中性子を生み出し、その中性子がまたほかのウラン235の核分裂を引き起こす。
純度が高いと3つがすべて核分裂を起こすため連鎖反応で瞬時に巨大なエネルギーを引き起こすが、3つのうち1つが核分裂をおこし残る2つはウラン238に衝突してウラン239になるだけで安定した核分裂が継続する。これを臨界状態という。この状態を制御しながら熱を取り出して発電しているのが原発ということだそうです。
この臨界状態をコントロールするために水や制御棒が使われているわけで、チャルノブイリの事故は制御棒が途中で止まって、臨界をコントロールできなくなり暴発して爆発を起こしたわけです。これと同じ状態に近付いているということのようです。
臨界になってその状態を制御出来なければどうなるか。臨界状態が続き温度が2000度まで達すると保護している管はもちろん建物を支えている岩盤も溶かしマグマの小型の状態が形成されるということなのでしょう。それが地下の水脈に接すると火山と同じで大爆発がおこるということのようです。
(ただしそれは燃料棒の量によると思います。危機意識をあおりかねないのでここでは単なる想像であると付け加えておきます。正しいかどうかは分かりません。専門家がなにも話さないから、疑心暗鬼になっているだけです。)
当然大爆発を起こせばその周辺の放射性物質は広い範囲に飛び散り、今騒がれている放射能のレベルどころではないことになります。それを防ぐにはただ冷やすしか無いというのは専門家なら当然知っていることのようです。それで海水を使って冷やすことにしたということのようですが、その決断が常に遅かったのですね。
管理している東電のトップ層が最終の危険を知っていたのでしょうか。施設を再開するためには損害を最小にしたいと思うけちな根性があったとしか考えられません。冷やすために消防車が4台必要なものを5台用意したと言っています。もっとことの重大性を認識していれば、台数にこだわらず、近県や東京都にも協力要請して消防車を増やしておけばここまで最悪にはならなかったのではないでしょうか。
今となっては、冷却措置が成功してメルトダウンに至らないことを祈るばかりです。検討ばかりしている感じがしてなりません。打てる手は次々に打つという指揮官はいないのでしょうか。
追伸
今、自衛隊がヘリコプターで水をかけることを断念したという報道がありました。そうすると次に打つ手はどういうことを考えているのでしょうか。素人の私にはわかりませんが、このまま放置して自然鎮火みたいなことを考えているのでしょうか。
燃料棒の総量と発熱量を計算すればどうなるかは予想できるのでしょう。万一メルトダウンすることが予想された場合、水蒸気爆発で広がる放射能汚染はどこまで広がるのでしょうか。
消防車がなぜ近づけないのか、道路に邪魔なものがあるのなら自衛隊が防護服を着てブルドーザーで片づける。1時間交代で日夜通して行えばすぐ片づくのではないのでしょうか。これが本当の戦争だったら当然やることでしょう。それくらいの緊急事態です。そのあと高性能の消防車を総動員して冷やすのが必要でしょう。防護服が足りなければそれこそ世界各国に緊急要請すればいいではないですか。やることが本当に柔軟性に欠ける気がします。
この後、もう少し過激なことを書いたのですが、あおり行為と取られるのは困りますので削除しました。事態が拡大しないことを祈ります。
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最終更新日
2011.03.16 22:02:12
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