一年がかりで制作してきたレースドールの「バイオリンを持ってソファーに座る少女」が完成しました。
レースドール バイオリン
作り始めたときは、ソファーに座るだけの姿だったのですが、先生の手持ちの素材にちょうど良い大きさのバイオリンがありましたのでそれを持たせる姿に変更しました。
ここまで出来上がるまでずいぶん紆余曲折がありました。素焼きするまでずいぶん慎重にレースに粘土付けをして進めたつもりなのですが、焼きあがってみるとあちこちが破れてしまっていたのです。
レースドールの作成方法は綿のレースに焼成土を浸み込ませるとともに、レース自体は目詰まりしないように半乾きの状態で人形の素体に張り付けていきます。この時焼成土の浸み込み付着が足りないと、焼成の時に焼け落ちて破れが生じてしまうのです。
人形自体も作っている時より3割くらい焼き締まりますので、かなり苛酷です。粘土の重さが重すぎると焼成中に垂れてきて隣と癒着してしまいます。
そんな状況でこの人形はあちこちに破れが生じたのですが、その部分を隠すように細かい花などの細工を上に張り付けたのです。結果的にそのほうが華麗になったようです。
人形の周りに散らばしたバラの花なども、胸飾りの予備に作ったもので、ここに置くつもりはなかったのですが、折角作ったのでと飾り、それだけでは寂しかったのでマーガレットの花と一緒に置きました。作りながら、飾りながら考える。それも楽しみの一つです。
今日からは新しいレースドール作りに着手しました。ブランコに乗っている姿で、今回の作もわがままを言わせてもらって、新しい事にチャレンジしています。出来上がりはまた一年後を想定していますので、じっくりと取り組んでいくつもりです。