先日の新聞の本の紹介欄に、面白いものが載っていました。小説コンテストのショートショートのSFで次のような共通書き出しから始まるのだそうです。
テレビのスイッチを入れると、ニュースキャスターが「おはようございます。世界の終りまであと7日になりました。」と言う。
物語は小惑星が1か月後に地球に衝突する。この事態は回避されないらしい。
ということは1か月前から世界中の人々に知られていたことになるし、テレビで流れるという事は1週間前までは平常に世の中が動いていたという事かな。
このショートショートの募集に1000件を超える募集があったと書いてありました。
新聞の記事は、応募作品の中から選ばれて本になったものの紹介でしたが、もし本当に世界の終わりが実際に起こるとしたら、私だったらどういう行動をするだろうと考えてしまいました。
惑星が地球に衝突する。世界各国が協力して、ミサイルや核弾頭をその惑星に発射しても。相手が惑星では何千発撃ち込んでも軌道すら変えられないでしょう。
不可避のことならじたばたしても仕方がない。平常の暮らしを続けて淡々とその日を迎えればいいなと思いました。
しかし、平常の暮らしを淡々と迎えられるのでしょうか。自分は何もしないけれど、世の中の人は働いていてくれるのでしょうか。近所の販売店でものが買えるのでしょうか。
働いていてくれなければ物流がストップしてしまいます。電車だって運行しているかわかりません。
世の中は多くの人が自分の職務を果たしてくれているからこそ、物が買えたり出かけられたりするのです。世界が終わるとなったら、他の人は業務を放棄し、自分の一生でやり残したこと、やりたかったことを優先して行うのではないでしょうか。
こうして考えると、自分一人で淡々と過ごして世界の終わりを迎えるのは難しいのだろうなと改めて思ってしまいました。ウーム。平和っていいなあ・・・。
ちなみに、そのテーマに応募された作品の多くは、本当の意味で滅亡を迎えないものが多かったそうです。
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最終更新日
2021.07.09 15:24:12
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