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テーマ:世界の中の日本(545)
カテゴリ:日本
日本の伝統的祭祀は「荒御魂」を「和御魂」に和らげ鎮める「鎮魂」の儀式がきわめて大きな役割を占めてきた。 荒ぶる神々の怒りを鎮め 人々を守りはぐくむ和立神(ニギタツカミ)に変わってもらうことが 古道神道以来の日本の伝統である。 また 戦で生命を捨てた人々や 不幸な災厄で生命を失った人々 無実の罪で刑死した人々流罪となって亡くなった人々などは 怨霊となって 現し世の人に災いをおよぼすと考えられていた。そのような「怨霊」を祭り 鎮めることを「御霊会」と称した。そして この御霊会は 大変賑々しくおこなうことがよいとされてきた。 日本の祭礼の多くは 御霊会から発達してきたものであるといってもよい。京都の祇園祭りも葵祭りも 御霊会からはじまったものである。戦死者の慰霊祭りをねんごろにとりおこなうことも この伝統にもとづくものである。・・・略 また このような「魂鎮め」のための「訴え」が「うた」として発達したものと私は仮説する。心のこもった「やまと歌」(和歌)がどれほど亡きひとの魂を安らげ事だろうか。その不思議な力をわれわれの祖先は言霊(コトダマ)とたたえた。 著 倉前盛道 悪の運命学 P50~51より抜粋 戦死者を慰霊するのも 日本の伝統。今は忘れられているようですが・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.09.22 15:55:46
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