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カテゴリ:物理学
さて、今までC君のピアノのレッスンをつけてました。 このことについては、また明日にでも。 今はちょっと物理の実験について書こうと思います。 私のブログを見に来てくださってる、ぽんすけさんの記事に、硝酸のことが書かれてありまして、そこで思い出した話があるのですが・・・・・・・。 ロシアの物理学者、ペレリマンの本に出ているこの硝酸を使った、エネルギー保存の法則の実験の話です。こちらはぽんすけさんのされてる化学の実験より、物理の実験になりますが。 仕事率、エネルギーの話になります。 え? そんなもん、どうでもいいって?? 仕事は残業だけで十分? ここで書くのは、その仕事じゃないのでご安心を 本に書いてあることを以下、一般の方にも分かりやすいように、簡単に書き直します。 鋼鉄のバネを曲げたとします。このときに費やされた仕事(バネを曲げるという)は、緊張したバネの位置のエネルギーに転化します。例えば、このバネが戻るときの力で、荷物を上げたりすると、そのエネルギーを取り戻すことができます。 エネルギーの一部はそのように、有効に取り戻せ、残りは抵抗(摩擦)に打ち勝つために使われ、1エルグ(最近はジュールといいますが)のエネルギーも残ること、消えてしまうことはありません。 では、この曲げたバネを硝酸の中に入れたらどうなるか? もちろんバネは溶けてしまいます。(だから、どうしたって??) バネを曲げる時に貸したエネルギーはどうなるの?エネルギー保存の法則は破られた? バネが硝酸に溶けてはじける瞬間に、このエネルギーが運動エネルギーの形で現れ、バネの各部分とまわりの硝酸を運動させたのではないの、硝酸の温度をあげたのではないの、曲げたバネのエネルギーが電気的エネルギー、または化学的エネルギーに転化する可能性は? この場合、バネの侵食が早まる(生じた化学エネルギーが鋼鉄の溶解をうながす)か、遅くなる(逆の場合)のどちらかになります。 結局、どうなるか、実際にやってみないと分かりません。 ということで、本当にやったんだって、ロシアの物理学者は。(ヒマだねぇ~、とは言ってはいけません、失業者がたくさんでてしまいます) 鋼鉄のバネを曲げたままで、0,5cm離れた2本のガラス棒の間にはさみ、ガラス容器の底におき、もうひとつは、曲げたバネを容器の壁に直にはさみ、容器に硝酸を入れます。 バネはまもなく折れ、2つの部分は硝酸のなかに残り、その後完全に溶けてしまいました。それまでの時間は綿密に測定されました。 次に同じバネを曲げないで硝酸にひたします。そのほかの条件はもちろん、同じです。 結果として、曲げないバネのほうが、早く溶けました、つまり曲げたバネが、曲げられないバネよりも溶けにくいということになり、バネを曲げるのに要したエネルギーの一部は化学的エネルギーに転化し、残りは折れたバネを動かす運動エネルギーになったということで、エネルギーがあとかたもなく消える現象、というのはおこらない、ということになります。 どうでもいい話を読んだような気がするって? スミマセン・・・・・・、実験自体はそりゃ簡単ですが、その結果の意味するところは、物理が好きな人間にとってはかなり興味深いものがあります。 この本には、他にもかなり面白い話が載っています。 で、この本を私にプレゼントしてくれたのは、もちろん、 カッパ です。やっぱりね~。 で、これからそのカッパの、大学時代の化学の教科書で、お勉強・・・・・・ げっぷ。
むぎゅっ ずりっ、娘を支えるのが下手くそなカッパ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.10.25 22:33:48
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