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テーマ:ねこといっしょ(8887)
カテゴリ:ペット
私にはウィーンにいた頃から飼ってた みおちゃん、という猫がいました。 この子が死んでからもうすぐ一年経ちます。 私はこの猫を、もう溺愛といっていいほど可愛がってました。この子がいなくなったら・・・て想像するだけで、もう泣いてたバカ者ですから、私は。 もともと猫好きなんですけども、この猫は私の留学生活の苦労を全て、共に過ごしてきただけに、愛着もひとしおでした。 ウィーンからドイツの大学へ変わる時も、一緒に飛行機に乗ってウイーンからバーゼル(スイス)まで飛びました。 うまくいかなかったレッスン、演奏会、試験、教授に怒られた日、そんな日の晩、アパートへとぼとぼ独りで帰ってきて部屋をあけたら、みおちゃんがいつも玄関でお座りして待っていてくれてたのです。アパートの階段を上る私の足音で、私が帰ってきたっていうのが分かってたようです。 実はみおちゃんが亡くなってから、殆どあの子のことを口にしてなかったのです、ブログにも書いてませんし・・・・・というのは悲しくて辛くて、当分みおちゃんのことを思い起こす勇気がなかったので封印してたのですが、このごろやっと書く勇気が、ある理由もあって出てきたところです。 みおちゃんは、ある日いきなり容態が悪化してしまい、あれよあれよという間にその最期を迎えてしまいました。 原因は腸ガンの末期。 何も食べなくなり、横にばっかりなってたのでおかしいと思い、すぐ病院に連れて行きました。 即、入院。 一週間様子を見ます、ということで、また一週間後に迎えに来てください、といわれました。でも毎日かかさず、お見舞いに行ってました。 ぜんぜん食べないので栄養は管を通してしか、与えられません。 多分、先生はみおちゃんがもう助からないのを知ってたのでしょうね、私に連れて帰っていいよって許可をくださいました。まだそのころ私は、助かるかもしれないっていう淡い期待はあったのですが。 大事に抱いて帰って、暖かいベットを作ってそこへ寝かせてあげますが、やはり自力で食べる力はなく、水も飲まなくなって、日に日に弱っていくばかり。 ぐた~と力なく横になり痩せこけたその姿、目だけが私を追ってます。その姿を見て私は何度も泣きました、あのいっつも甘えて、膝の上に乗りたがってた子がこんな姿になってしまって・・・・・。 ともかく容態は悪化していくばっかり、もう夜でしたがもう一度獣医さんのところへ連れて行きました。先生はみおちゃんをひとめみるなり、 もう、だめですね。このまま生かしておくのは、酷というものです。安楽死をさせてあげるのが一番いいと思いますよ。 といいました。 安楽死・・・・・・これを愛犬や愛猫にさせた方の辛い体験談を聞いては、よくそんな勇気があったもんだ、って感心してましたが、まさかそれがこの身に襲い掛かってくるとは。 どうします? って先生は私のほうを見てます。 私はといえば、ぜーぜー苦しそうに息も絶え絶えに横たわってるみおちゃんを撫でてやりながら、みおちゃんとの日々が頭の中にフラッシュバックして、勇気がでないまま呆然としてただけでした。この時間、自分には数十分のような気がしたんですけど、実際は私が決断を下すまで、一分もなかったらしいです。 でもとうとう決断し、言いました。 では、お願いいたします。 ・・・・・・・もうそれからのことは夢の中のようで、あまり自分に今起こってることを理解する能力はなかったようでした。 覚えてるのは注射されてるみおちゃんを撫でてやりながら泣いてたこと、その後ずっと腕の中に抱き続けて泣き叫んだことぐらいです。 Sさんの言うに、周りの人は私がものすごくその当時、打ちのめされてるという状態に気がつかなかったそうで、私が愛猫を失くしたことを知ってたSさんは今でもよく、 あなたってまあ本当、自分を隠すのが上手ね、私だったら出来ないよ て言ってます。 それは私が、泣き顔や、悩み事などでよくない自分のマイナス状態というのを、人には絶対見せない!という性格のためなんですが・・・・。その昔、自分の付き合ってる人にでさえ、自分の悲しみや、悩み事は隠して話さなかったほどです(そういう性格は良くない、とママにはいつも言われてはいますが)。 ところでみなさん、SNさんはたかが猫の死くらいで大げさな、と思われるでしょうが、私にとっては私の留学生活を共にし、またそれを支えてくれた猫だったのですよ。 何だか、自分の留学生活の終わりをみてるような気にもなったのです。 留学中、悲しいときも嬉しいときも、一緒にいた猫ですから。 私は去年、こうやって自分が大切に愛してたものをひとつ失ったわけですが、失っただけではなく、得たものもあります。 私がみおちゃんを溺愛してたことを知ってた母は、それはみおちゃんの恩返しなんだって言ってますけどもね。 またそろそろ猫が欲しい、と思う反面、あの別れをまた経験するのは辛い、それに私があそこまで可愛がった猫はみおちゃん一匹で十分だって思う気持ちもあるのです。 みおちゃん、私はみおちゃんと一緒にいて楽しかったよ、有難う お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.01.12 07:34:14
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