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せんとくじのうすいます 仁右衛門坂(にえもんざか)の近くに専徳寺(せんとくじ)というお寺があり、本堂の雨水を受ける大きな桝(ます)が2つ、ひさしの両側に据(す)えられています。 桝の正面には、大きな桐(きり)と菊(きく)の紋様が一面に浮き彫りにされ、またユーモラスな表情をした4人の力士が四隅をしっかりと支えています。これらの枡は背後の銘文により安政4(1857)年に地元の有力者により贈られたことがわかり、また側面には「石工 奈良利(ならり)」と作者の名前が刻まれています。 奈良利とは、奈良(屋)利兵衛のことで、江戸時代末期に最も活躍した樽井村の石工で、「石の左甚五郎(ひだりじんごろう)」などと称されるすばらしい腕前の持ち主でした。同じく樽井・南泉寺(なんせんじ)薬師堂前の香炉(こうろ)や、京都の鶯橋(うぐいすばし)、和歌浦(わかのうら)のめがね橋なども彼の手によるものです。 奈良利兵衛に代表されるように樽井村の石工は名工として評判高く、彼らはお隣の阪南市などで切り出された和泉砂岩を素材として、繊細な彫刻をたいへん得意としていました。当寺彼ら樽井石工の評判は地元のみにはとどまらず、その腕前を買われ毎年のように各地へ出稼ぎに行き、活躍していたということです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.03.22 13:57:56
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