寝たきり関白 中野隆夫遺作展
中野隆夫先生は、17歳で多発性関節炎により寝たきりになられ、唯一動く右手で画いた、俳句、絵画、童画、挿絵等の作品、2000点が京都の美術館で開催されている。丁度4年前、私が入院していた病院へ、食改の友達が見舞いに来て下さり、初めて中野先生の作品に出会った。「寝たきり関白日記」「寝たきり関白ひとりごと」は2年間の長期にわたり朝日新聞に連載されたエッセイ。友達は私が絵やエッセイが好きな事を知ってその作品をコピーして持って来て下さった。作品の小さな絵からは、ふるさとの暖かみを、そのエッセイからはほのぼのとした日常を感じた。ベッドで一日中、絵手紙やエッセイを眺めていたのを思い出す。友達に出した一通の手紙、そのお返事から中野先生の遺作展を知り、再びその作品に出会えたこと、平平凡凡とした生活に小さなアクションを起すと素晴らしい展開に出会える。心温まる作品に見入っている私がいる。