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カテゴリ:飲食百態
飲み友達のY子さんは、温泉旅館Nの女将で、ずいぶん前からの付き合いだ。体重が一向に減らず、「着るものがなくなってきた」と嘆いているので、「いっそのことパンクさせれば痩せるかも」と、生ビールを飲みに誘った。
「ちょっと見て!このベルト」。Y子さんはぷっくり膨らんだお腹を縛り付けているヒモのような物体を見せてくれた。お肉に食い込んでいたのでヒモに見えたが、よく見ると普通の皮ベルトだった。しかも、「これね、実は主人のなの。オッホッホ」。 ころころ笑うY子さんと、カワハギの肝和えを食べた。 「あら、この肝美味しい!アタシの肝も、きっと美味しいかも」。 言葉を失う僕である。 生ビールを数杯飲み、トイレに向かったY子さんだが、ころころ笑いながら席に戻ってきた。 「どうしたの?」 「あのね、ベルトが外せないの」 先ほどまでヒモのように見えたベルトが、今度は糸になっていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.07.17 13:46:01
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