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カテゴリ:飲食百態
「信州信濃はそば処」と思ったら大間違いである。江戸前にだって不味い寿司屋もあれば、浜名湖のウナギだって美味しい店ばかりだとは限らない。いわゆる「名物うまいものなし」は、「すべての店が美味いわけじゃないだぜ」という戒めだ。言い換えれば、「こんな店がなければ評判を落とさないのに」という苦情だ。
少なく見積もっても、僕の住むまちには20軒はあろうかというそば屋は、いずれも個性的な味をつむいでいるが、「まさかこんなに個性的な味があるのか」というそばを食べてしまった。 このそばは、値段は安いし量は多いのだが、同行したA君は「そばの中に見えるツブツブは、おそらくホコリか石ですね」と間違えるほどの代物だったからたまらない。噛むに噛めない。のど越しを味わうに味わえない。無理して飲み込むうちにのどにつかえてしまう。本来は「ツルッ」といきたいそばではあるが、「ズル」どころか「ボコッ」って感じで食べざるを得ないのだ。 入店前、「おっ、これは安い。せっかくだから大盛りにしましょう」と弾んでいたA君だが、店を出る頃には「大盛りどころか、もう無理」と、涙目で悔しがっていたのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.10.03 16:01:17
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