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カテゴリ:文学その他
今日もまた、ついついブックオフに足が向かってしまった。確かに、本物の古書店のように掘り出し物がみつかることはあまりないのだが、そういう古書店は残念ながら手近にはないのである(最近はたまにインターネットで見つけた本を注文します)。 だから、ほとんどは散歩のついでと時間つぶしのようなものなのだが、とにかく本が大量に並んでいるのを見るだけで、仕事のストレスが解消されるのだから仕方がない。 彼は、その後の全ヨーロッパを巻き込んだナポレオンの台頭と没落、さらにはフランス革命とナポレオンの影響を受けて沸き起こった、ドイツ国内での政治的思想的激動の中で成長することになる。 ドイツの哲学は全人類に関する重大な事柄である。……これらの学説によって革命勢力は発展したのであって、その革命勢力はそれがどっとほとばしり出て、恐怖と讃美とをもって世界を満たすことのできる日を待つばかりなのだ。…… いなずまが雷に先立つように、思想は行動に先立つ。ドイツの雷ももちろんドイツ的であって、そんなに敏捷ではなく、いくらかのろのろと近づいて来る。しかしやって来ることは来る。そして君たちがいつか世界史上に未曾有の落雷の音を聞いたら、そのときこそ、ドイツの雷がついにその的に落下したのだと思いたまえ。 『ドイツ古典哲学の本質』より
以後、ハイネは母国の政府から死ぬまで危険人物視され、その著作はメッテルニヒやビスマルクによって禁書とされた。さらに、ヒトラー政権下では、ユダヤ人であるとの理由でアインシュタインやフロイトの著作と同様に焼かれることになる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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