カテゴリ:国語
「え~、読まなきゃダメなの?」 小4の彼は、極端なめんどくさがり。 普段、接していると、とても頭がいいと感じるのですが、国語の成績が今ひとつ。 テストのときにどう考えているのか聞いてみました。 「まず本文は読まずに、設問から読み始めるんだ。」 おっといきなり高等テクニック。 「次に『-線1』とあったら、本文のその前後を見て答えを探すの。」 「それでもわからなかったら?」 「あきらめる。」 「・・・・・。」 要するに、本文をほとんど読まずに解こうとしているのでした。 これでは、読解力があるかないか以前の問題です。 仮に読解力があったとしても、読まなければその力を発揮できません。 これは、そもそも国語のテストというものを、根本的に勘違いしているか 解っているけどめんどくさいかのどちらかです。 彼の場合は両方でした。 まず、本文を通して音読してもらった後、問題を解いてもらうとスラスラ 解けるのです。 でも彼は納得してませんでした。 めんどくさいのです。 読めば解けるとわかっていても、なんとか読まずに解けるようになりたいと 思っているのでした。 そんな彼に転機が訪れました。 その日も、まず音読をしてもらおうとしたのですが、いたずら好きの彼は 何を思ったか、はじめにニヤリと笑ってから音読し始めました。 その笑いの意味はすぐにわかりました。 なんと彼は、本文に出てくるあらゆる名詞を「う○こ」と読み替えたのです。 こんな感じです。 「う○こう○こ。あるう○こに、う○ことう○こがおりました。」 (むかしむかし。あるところに、おじいさんとおばあさんがおりました。) 私は何度か制止しようとしたのですが、(何せ授業中、他の生徒もいるのです。) あまりにも楽しげに読む彼の迫力に負けてしまいました。 彼がこんなに楽しそうに読むのは初めてだったのです。 その後、問題を解かせると、なんとこれがまたよくできているのです。 その後、数週間同じ状況が続いたのですが、かわりに彼は本文を読むことを めんどくさがらなくなりました。 もともと読解力はあったのでしょう。メキメキ国語の成績を上げ、国語だけなら 全国でも有数の東大合格実績を誇る某私立中学に合格できると言われるように なりました。 国語は、とりあえず本文を読まなきゃ始まりません。 めんどくさがらずに読む。そのきっかけが必要なのだと実感しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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