カテゴリ:全教科に関連するもの
勉強をしているときに限って考えようとしない、という子がいます。 何人も。 勉強以外の話をしていると、とても大人っぽく、いろいろなことを考えて いたりするのですが、いざ勉強を始めると、よく考えもしないで適当な答 えをさっさと書いて「できた!」と叫んだりします。 当然、答えが違うのでやり直しになるのですが、次の答えを書くのも異様 に速い。 「できた!」 やっぱり間違い。 答えを書く。間違い。答えを書く・・・・ 答えを書く子はまだましな方で、重症な子は、2回目からは答えを 口で言います。 「30円!」 「違うよ。」 「40円!」 「ちょっと待って。」 「50円! 60円! 70円! 80円!・・・・」 (・・・・コラコラ・・・・) ここでうっかり、 「確かに70円が正解だけどね・・・」 などと正解を言おうものなら 「よっしゃー正解!じゃあ、つぎ行こう!」 「いやいや、なんで70円になるか解る?」 「え~、もういいよぉ。つぎ行こ~。」 (・・・・あのねぇ・・・。) ほんとに多いんです、こういう子。 要するに答えを当てればいいと思っているのです。 クイズ番組じゃないんですけど・・・・。 さて、あるときこういう子どもたちには共通点があることに気がつきました。 ある保護者の方と面談しているときです。 「あの子はほんとにバカでしょお?人の言うことを全然聞いてなくて。 私も家でよく宿題教えてたんですけど、何度言っても理解しなくて。」 「そんな時は、どうしてらしたんですか?」 「それでも何とか宿題は終わらせないといけないでしょ。 いっつも夜遅くまでかかっちゃって・・・。 段々子どもも眠くなって、こっくりこっくりして来て、なおさら 理解しなくて、時間ばっかりかかるんですよね。 『速くしなさい』って、いっつも怒鳴ってました。 最後は結局、私が宿題やってるようなもんでした。」 (前にも聞いたなぁ、こんな話。) 共通するのは、 ・勉強中「速くしなさい」ってよく言われる。 ・できるまで寝かせてもらえない。 だから彼らは、いかに「速く」「正解する」かに苦心します。 でも、いつも眠くて頭が回らない状態で、なおかつ、せかされて勉強しているので じっくり考える余裕はありません。 だから、考えない。 しかも、それがいつしか勉強中の習慣として身についてしまっているのです。 さて対処法ですが、 まず、問題量を減らすことが有効だと思います。 「1問だけでいいよ。その代わりちゃんと考えて解いてね。 どう考えたか説明できたら、合格にするから。」 こういえば、大抵の子は考え始めます。 次に、まわりが長い目で見ることも有効だと思います。 どうしても解からない問題は、 「今日はもうやめにしようか。また明日やろう。」 というのもひとつの方法です。 日を改めてやらせてみると、一人でできたりすることもあります。 昨日と同じ説明をしたのに、なぜか今日は理解できた、ということもあります。 大人が思っている以上に、新しいことを理解するのは大変なことです。 その道のプロが、とてもわかりやすく説明したからといって、すべての子どもが 理解できるわけではありません。 それでも、本人に理解しようという気さえあれば、3日後に理解できる場合も あるし、1ヵ月後かもしれないし、1年後にお風呂の中で「あっ、そういうこ とか」と気づくこともあるのです。 本人の考える意欲、それが一番大事だと思うのですが、どうでしょう? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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