成績があがらない本当の理由

「先生！『初期微動』って何だっけ？」

と聞くので、教科書を読ませながら説明していると、突然、

「関係代名詞の『ｗｈｏ』ってどういうときに使うんだっけ？」

と聞いてきました。

「まだ、『初期微動』の説明終わってないんだけど。」

「じゃあ、『三権分立』ってどういうこと？」

「おいおい、『初期微動』はもういいの？」

「だって気になるんだもん。」



万事この調子で、何一つ疑問を解決しないまま、次々と質問するのでした。



とにかく彼は、今やっていない勉強が気になって、すぐ横道にそれてしまいます。

英語を勉強しているときに数学が、社会を暗記しているときに理科が気になって

仕方ないのです。

だから、勉強時間が長い割りにあまり身につきません。



この子の場合には、いつ何を勉強するのかをあらかじめ決める必要がありました。

７時から８時までは英語、８時から９時までは数学、などとあらかじめ決める

ことで、数学の質問は、数学の時間になれば聞けるという安心感を作るのです。

それでもはじめは、横道にそれてばかりでしたが、少しずつ集中できるように

なりました。



とにかく目の前の勉強に集中しなければ、時間がいくらあっても足りません。