高脂血症にならないためには
高脂血症とはコレステロール、リン脂質、中性脂肪、遊離脂肪酸などの脂質が一定以上に増加することを言います。コレステロールやリン脂質は細胞膜構成成分として、またコレステロールはステロイドホルモンの合成材料としても重要で生命現象に不可欠な物質です。ところが脂質が多すぎると動脈内膜に沈着し動脈硬化を起こしやすくなり、血流が阻害され血栓を形成しやすくなります。その結果、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こすことにもなります。高脂血症とは、空腹時の血清中のコレステロール値が220mg/dl以上、中性脂肪が150mg/dl以上のいずれかまたは両方の場合を言います。生体に於ける脂質代謝系には二つの系統があります。一つには消化管から吸収される経路、もう一つには肝臓で合成される経路があります。食べ物は腸管リンパから吸収され肝臓を経て血中へ入ります。肝臓ではコレステロールや中性脂肪、リポタンパク(コレステロールや中性脂肪がタンパク質と結びついたもの)が合成されます。肝臓で合成される脂質は水に溶けないため血中のリポタンパクと結合して血液中を移動します。リポタンパクは比重によりカイロミクロン、LDL(低比重リポタンパク)VLDL(超低比重リポタンパク)HDL(高比重リポタンパク)に分けられます。LDLと結合したコレステロールや中性脂肪は悪玉コレステロールと呼ばれ、コレステロールを組織へ供給します。一方、HDLと結合したコレステロールや中性脂肪は善玉コレステロールと呼ばれ、コレステロールを組織から肝臓へ運びます。食事療法や運動療法に加えて、肝臓における脂質形成の抑制、リポタンパクの分解促進などを行って治療します。高脂血症の治療薬としてシンバスタチンやクロフィブラート、コレスチラミン、プロブコールなどがありますがいずれも肝障害や胃腸障害、不整脈などの副作用がありますので他の薬物との併用には十分注意する必要があります。やはり食事療法が一番ですね。→マリーゴールド(カレンデュラとも)マリーゴールドのお茶は輝くような美しい黄金色で少し苦味がありますが、香りは穏やかです。カモミールとブレンドしても美味しいですよ。マリーゴールドのお茶は、肝臓に働きかけてアルコールの分解を助けるばかりではなく、風邪の引きはじめにも、帯状疱疹、ウイルス性の皮膚病にも効きます。