炭酸飲料を多く飲むと膵癌リスクが高まる!
炭酸飲料を多く飲むと膵癌(がん)リスクが高まることが米ミネソタ大学とシンガポール国立大学の共同研究で、明らかとなった。 炭酸飲料(ソフトドリンク)を多く飲む人は膵癌(がん)の発症リスクが増大する可能性のあることが、アジア人を対象とした研究で示され、医学誌「Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention(癌疫学、バイオマーカー&予防)」2月号に掲載された。.今回の研究は、米ミネソタ大学とシンガポール国立大学が共同して実施したもの。中高年以上の中国系シンガポール人6万人強を対象に、果汁および炭酸飲料の平均摂取量を算出するとともに、被験者を14年間追跡して膵癌の発症数を調べた。その結果、週に2回以上炭酸飲料を飲む人は、全く飲まない人に比べ膵癌の発症リスクが87%高いことが判明。果汁の摂取と癌リスクとの間には関連はみられなかった。研究を率いた元ミネソタ大学研究員のNoel Mueller氏は、中国系シンガポール人は遺伝的には西洋人と大きく異なるが、成人の生活習慣には西洋と同じ傾向があるため、この知見は西洋諸国にも一般化できるものだと述べている。なお、今回の研究では通常の炭酸飲料とダイエット炭酸飲料の区別はしていないが、シンガポールで消費される炭酸飲料のほとんどは通常のものだという。研究グループは、炭酸飲料による血糖値の上昇とそれによるインスリンの増大が、膵臓細胞の異常な分裂を促進するのではないかと推測している。米国癌協会(ACS)のEric Jacobs氏によると、砂糖入り炭酸飲料の摂取は体重増加、肥満および糖尿病とも関連があるとされており、いずれも膵癌のリスク増大の原因となるものだという。最近の子供たちは大人と同様炭酸飲料を毎日のように飲んでいますが、母親はもっと果物を食べさせるようにしていただきたいものです。