子どもの夢の家

「今、何に困っている？」と主治医に聞かれて、即答できなかった。

毎日、学校へ行っているが、登下校は一人で、仲の良い友達も特にいないし、クラブにも入っていない。
テストの点もだんだん下がってきている。
家では毎日きょうだい喧嘩。
親が困っていることはたくさんあるが、本人は何に困っているのだろう？

もうすぐ三者懇談もあることだし、学校生活で困っていることは何か尋ねてみた。
すぐには出てこないようなので、上に書いたことを聞いてみたが、

「毎日、学校へ行っているが、登下校は一人で、仲の良い友達も特にいないし、クラブにも入っていない。」
→「だからって、別に困っていない。」

「テストの点もだんだん下がってきている。」
→「それは、自分の勉強が足りないから。」

と、答えているうちに思いついたのか、
「ああ、そうだ。お昼休みが20分もあるのが困る。10分でいい。」
と言う。

お弁当を食べた後、20分ある昼休みが長過ぎると言うのだ。
たいてい自分の席に座って、5時間目が始まるのを待っているそうだ。
クラスの子と話をしたりすることもあるそうだが、
ぼーっとしていることが多いとか。

夫が中学生の頃は、たいてい校庭でサッカーをしていて、時間が足りないくらいだったそうだが、
息子はスポーツが嫌いなわけでも、ひどく苦手なわけでもない。
月２回あるスポーツサークルの活動を楽しみにしている。
中学では同級生の輪の中にうまく入っていけないのだろうか。
小学生の頃は、休み時間のドッジボールに参加していたというのに。