たいやきたべたい!!
がんこじじいになりそうなうちの下のおぼっちゃまはときどきいこじになって自己主張することがある。最近ははっきりと「もうすぐ小学校にいく子がそれじゃぁはずかしいから、もういっかい来年も幼稚園に行くか?」というと不本意な顔でいうことを聞く。先日外出している時に結構お腹もすいているだろうと「何か食べるか?」ときいたら、しばらくデパ地下のあたりを見回して、「たいやきが食べたい!」といった。よしよし、たいやきぐらいならおやすいごようだと、ガラス越しに作っているところが見える店の前までいったら、うっ、なんだか様子がおかしい。お品書きがぺたぺたと貼ってあるのを端から見ていったのに……ん、ないっかんじんの『たいやき』がないっっ!!この前買わなかったけどこの店の前を通ったときはあったはずなのに、子どもが横にいるからごまかしがきかないのでお店のおにいさんに「あの~、たいやきやっていないんですか?」ときいたら、『あいや~それはいたいなぁ』っていうような顔をして、「もうしわけありません、いまちょうどやっていないんです」と平謝りされたので、『あまいとからいのさでさ~』っていう感じでさりげなくごまかしながら、「なっ、ないんだって、だからさ、『たこやき』でいいかな?」ときいたが、「たいやきが食べたい!」と却下された。それでももしかしたらと惣菜コーナーを見たり、邪道だけど冷凍食品、それでもだめなら『たいやきアイス』までさがしたけど、全滅だった。そこまでいったらもう『やりようないじゃん』といいたかったが、優しく「なっ、今度にしような」といったが、頭の中はたいやきの大群が泳いでいる様子。とりあえずそれ以上何も言えないので、夕食を買ってそのことにはそれ以上ふれずに無言で帰宅となった。