海辺の家づくり~地鎮祭編~
忘れないうちに書き留めよう。家づくりに興味ない方はスルーしてください。訳あって延びに延びていた我が家の家づくりですが、突如、基礎工事を始められることとなり。ということは、工事前に地鎮祭をしなくちゃ!えーー、もう1週間ないじゃん!!!そんな短期間でバタバタと準備。地鎮祭は長男の幼稚園に通う子のパパ(お寺のお坊さん)に「その際はよろしく」とお願いしていたので、慌ててスケジュール調整していただき、無事当日を迎えられることに。地鎮祭は神式が多いのですが、私達は仏式を選びました。「仏式はじっくり拝んでもらえていいよ~」との友人アドバイスに従って。仏式地鎮祭の流れはこんな感じでした。予定時間の30分前頃から、施工業者さんが笹竹を立てしめ縄を張り、台を置いて、真ん中に1尺5寸の穴を掘った後にお坊さんが到着。まず全員でしめ縄に白い紙を結びつけ、バケツの砂を逆さに出して榊を差し込みました。次に祭壇に供物を供えて準備完了。向こう側に水平線、見えるかな? 工事前に木を切るので完成するともっと開けるよ五穀や魚を盛る皿を用意しとくんだった…。袋ごとのせる大胆さは湘南ならでは??お坊さんが、榊を立てた砂山と、土地の四隅に火のついた線香を立てて、いよいよ祈祷開始。お経を上げながら、法衣のたもとから次々出てくる鳴りもの。これが雰囲気を盛り上げたっ!!!エンターテインメントとしても感動的。DNAに染み込んだ日本人特有のリズムが共鳴する感じだったよ。中盤で、施主と建築家と工務店さんとで、中央に掘った穴と四隅に、米と塩と酒を撒きました。それからまたお経があり、今度は土地をぐるりと、米と塩と酒を撒きながら歩きました。最後はお坊さんが、お経をあげながら穴の中におふだと供物の一部を入れ、「残りの供物は任意ですが、どうなさいますか?お魚は持ち帰ってお刺身で食べてもいいですよ」と。これはもう、名古屋人の見栄の張りどころ。迷う事なく「全部入れちゃって下さい」と返事する施主のダンナ。で、大ぶりの鯛もメロンも、余す事なく穴の中へドサドサッと。私は心の中で、「あっ、あぁ~~あ……」そしてしめ縄も榊も穴へ入れて、施主が砂をかけて埋めて終了。神さまお土地さま、おいしゅうございますかぁ~正味1時間弱。神聖で、日本を感じ、大地を愛おしむ、かなり心洗われる時間でした。怪しかった天気もどうにか持ち、終わったと同時に雨がポツポツしたけどそれも一瞬。何より、雨より心配だった風が弱くてホッ。風によってはフッ飛んでしまうからね、祭壇ごと。それと、この辺の名物トンビ。むき出しの鯛やら野菜やらを狙って頭上を旋回してましたが、しめ縄が邪魔だったようでこちらも大丈夫でした(笑)あ、でも終了後にカラスが五穀をつまみに。何でも見えるのね、天空からは。地鎮祭のために準備したもの。施工業者にお願いしたこと・祭壇づくり(やったことないと言ってましたがさすがプロ、簡単な台を作って来てくれました)・笹竹3メートル位を4本・しめ縄・バケツ1杯の砂・スコップ施主が用意した物・米一升(1500g)・塩一升(1800g)・酒一升・五穀(アワ、キビ、大豆、小豆、麦を各コップ1杯ずつ)・鮮魚一匹(1kg前後の鯛を魚屋に注文。そこまで大きくなくてもよかったかも)・野菜5種(旬のもの。今回は筍、菜の花、人参、大根、新玉葱にしました)・果物3種(りんご、バナナ、メロンにしました)・三合のお供え餅(米屋に注文)・榊5本※準備の内容は、宗派によってかなり違うようです。祭壇は全てお寺や神社側が用意する所もあれば、笹竹は縁起を担いで棟梁が切ってくるという所もあり。「地鎮祭は、代々住み着いた土地の霊を鎮めることと、神様の物である土地に住まわせていただく感謝をする儀式」と、お坊さんより。ずっと賃貸暮らしで、そこに住まわせていただいてるなんて気持ち、持った事なかった。すっかり意識改革されました。最近は地鎮祭や上棟式を省く施主も多いらしいけど、脈々と受け継がれる伝統の儀式には必ず意味があるし、そういう文化を絶やさないためにも、施主になるならやったほうがいいよ。八百万の神を肌で感じ、施主としての責任感も芽生える貴重な体験です。できることなら子供達も実家に預けず体験させたかった。まあどう考えても持たなかったと思うけどね。お願いしたお寺の宗派は日蓮宗。日蓮ゆかりの土地鎌倉で、偶然日蓮宗にお願いしたことにも何かの縁かな。檀家でもない私達のために忙しい時間を割いていただいて、本当にありがたい思いです。ところで、地鎮祭の謝礼は2~3万が相場とのこと。仏式では紅白の祝儀袋ではなく、御布施と書かれた金封に入れました。(文房具店に売ってました)そんなこと知らなかったので、友人から教えられなければ失礼があったかも(汗;)これからよろしくとの思いを込めて、建築家と工務店にも美味しい日本酒をプレゼント!車の運転する人ばかりなので、その場で祝杯あげられないからね。これでひとつ、たのんまっせ~。土地を決めてすでに1年、ファーストプランが出てからももうすぐ1年。やっとやっと、やーっと動き出した、我が家の家づくりです。